【中学受験】親の年収はいくら?私立は年収1000万円以上が過半数以上!

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中学受験

私立中学受験を考える世帯は多いのではないでしょうか?

高い教育水準や中高一貫教育の恩恵を受けたいと思うのは当然のことだと思います。

しかしながら、保護者の方々が気になるのは私立中学の学費・・・。

いったい年収がいくら以上のご家庭が、お子様を私立中学に通わせているのか気になるところです。

結論から申し上げますと私立中学に通う児童の50%以上の世帯は、親の年収(世帯年収)が1000万円以上のご家庭です。

私立中学では平均で年間140万円の授業料などを含む学習費用がかかるため、自然と高所得のご家庭が集まります。

ただし、親の年収(世帯年収)1000万円未満でも、お子様を私立中学に通わせているご家庭はあります。

本記事では公立中と私立中学に通う児童の家庭の世帯年収や、私立中学に通う場合の経済的負担を減らす方法などを紹介したいと思います。

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公立中と私立中学に通う児童がいる家庭の世帯年収について

公立中と私立中学の世帯年収を見る前にそもそも日本の世帯年収とはどのくらいなのでしょうか?

2021年の厚生労働省による「国民生活基礎調査の概況」によると、世帯における平均所得金額は564.3万円、平均所得金額以下の割合は61.5%、中央値は440万円という結果でした。

平均所得金額以下の割合が60%を超え、中央値が440万円であることからも、一部の高所得者層が平均所得金額を押し上げていることがうかがえます。

出典:厚生労働省, 2021年 国民生活基礎調査の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa21/dl/04.pdf

その一方で児童のいる家庭の世帯年収はどのぐらいなのでしょうか?

児童のいる家庭の世帯年収は下のグラフのようになりました。

グラフを見てわかるように1000万円以上の世帯年収を有する家庭の割合が12.7%から24.8%へと全世帯年収のときよりも2倍程度増加しています。

また中央値に関しても、440万円から722万円へと約1.6倍増加しています。

さらに全世帯の世帯年収の平均所得額564万円以下の割合は29.8%と減少しています。

このことからも児童のいる家庭では教育費等でお金がかかることから、共働きをしたりして世帯年収の増加に努めている方々が多くいることが推察されます。

同じ児童のいる家庭としてこの数値から皆さんお子様のために努力されているんだと思わずにはいられません・・・。

厚生労働省の調査とは別に文部科学省が行っている「平成30年度(2018年度)子供の学習費調査」によると公立中学校と私立中学に通う児童の世帯年収は以下のグラフの通りでした。

出典:文部科学省, 平成30年度子供の学習費調査の結果について(令和元年12月18日)

https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

グラフを見ると一目瞭然ですが、私立中学では1200万円以上の世帯年収の家庭が約35%を占めて最も割合が高かったです。

またグラフから50%以上の家庭の世帯年収が1000万円以上であることも分かります。

この数字だけ見ると約半数のご家庭の世帯年収が1000万円以上であることから、やはり高所得者層のお子様だけが私立中学へ行けるのではないかと思ってしまいます。

しかしながら、世帯年収が600~999万円の家庭も約37%おり、必ずしも1000万円以上の世帯年収が無くても私立中学へ通えることが分かります。

世帯年収が多いことに越したことはありませんが、1000万円以下の世帯年収のご家庭でも上手に家計をやりくりすれば私立中学へ行くことは可能かと思います。

ただし、やはりあらゆる生活面を含めて余裕を持って生活をしたいのであれば、私立中学へ行く場合は世帯年収1000万円以上の方が無難であることは、数字上からでも言えるのではないでしょうか。

それに対して公立中学校では、400~599万円の世帯年収の家庭が約26%を占めて最も割合が高い結果となりました。

続いて600~799万円の世帯年収の家庭が約25%を占めており、400~799万円の間に50%以上の家庭が占めていることが分かります。

最も割合の高い世帯年収の段階が、2倍以上の差があるという結果からも、低所得者層の私立中学への進学は経済的に困難であり、現実的ではないことが分かります。

また厚生労働省と文部科学省の調査は調査年度及び年収の段階が異なるため断言はできませんが、児童のいる家庭の世帯年収は全世帯年収と比較すると高いものの、やはり私立中学へ通える世帯は限られていると考えられます。

これらのグラフだけ見ると一部の富裕層のお子様が通えるのが私立中学との印象を受けてしまいます。

なぜ私立中学と公立中学で児童の家庭の世帯年収に差があるのか・・・。

次の章で学習費用の内訳を詳しく見ていきましょう。

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私立中学と公立中の学習費用の内訳と学習費用の差について

先ほども引用した文部科学省の「平成30年度(2018年度)子供の学習費調査」から、学習費の内訳についてグラフのとおりまとめてみました。

グラフからも分かる通り、学習費総額では私立中学の方が約2.9倍高いという結果でした。

また、学習費総額の内訳である学校教育費、学校給食費及び学校外活動費別に見てみると、学校教育費は私立中学の方が約7.7倍高いという結果でした。

公立中と私立中学の学習費用の決定的な差はこの学校教育費に起因しています。

さらにこの学校教育費について詳細に見てみましょう。

学校教育費について下のグラフのとおりまとめてみました。

グラフから全ての項目において私立中学の方が費用が高いことが分かります。

その中でまず着目すべきは授業料です。

公立中は無料ですが、私立中学では40万円以上かかっています。

また学校教育費の実に約40%を占めています。

授業料は私立中学ごとに設定が異なりますので、事前の確認は必ずしたいところです。

参考に東京都生活文化局が公表している「令和4年度 都内私立中学校の学費の状況」から、都内私立中学の授業料について下表にまとめてみました。

表をご覧いただくと分かるように、授業料だけで100万円を超えるような私立中学も存在します。

いくら志望校と言えども、授業料が高過ぎては家計が破綻してしまいます・・・。

お子様の希望の進学先に進学させてあげたいところではありますが、世帯収入とのバランスを考えたうえで志望校を選定していきたいところです。

出典:東京都生活文化局、「令和4年度 都内私立中学校の学費の状況」https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/12/08/08.html

続いて着目すべきはその他学校納付金です。

その他学校納付金は、文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査の手引き(保護者用)」によると、保健衛生費、日本スポーツ振興センター共済掛金、冷暖房費、学芸会費などのことを指します。

出典:文部科学省、「令和3年度 子供の学習費調査の手引き(保護者用)」https://www.mext.go.jp/content/20210305-mxt_chousa01-000006070_R3.pdf

公立中にはない私立中学だけにしかない入学金もその他学校納付金に含まれます。

参考に先ほどと同様に、東京都生活文化局が公表している「令和4年度 都内私立中学学校の学費の状況」から、都内私立中学学の入学金について下表のとおりまとめてみました。

入学金と一言で言っても学校によって入学金の設定にかなりの幅があることが分かります。

決して安い金額ではないので、志望校の入学金については必ず確認しましょう。

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私立中学高一貫校へ通わせるための月額費用

これまで公立中と私立中学の学習費用について紹介をしてきました。

それでは月額いくら払うことが可能であれば、お子様を私立中学へ通わせることができるのでしょうか?

私立中学の学習費用が約140万円でしたので、月平均にすると約12万円となります。

つまり月12万円を捻出できるかどうかが、私立中学へ進学できるかどうかのポイントとなります。

月12万円ともなると、お住いの地域に左右はされますが、家賃や住宅ローンよりやや安いか同等程度かと思います。

つまり家賃や住宅ローンが2倍になるといったところでしょうか・・・。

これは一般のサラリーマン世帯には中々に厳しいのではないでしょうか。

我が家ももし息子が私立中学へ進学となったときのことを考えると気が重いです。

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中学受験で私立中学へ行くのは富裕層なのか?

ここで誰しも思うのが私立中学へ行くのはみんな富裕層の子供だけなのか?という疑問です。

先にも述べたように月12万円を捻出できるのであれば、必ずしも富裕層でなければ私立中学へ行けないというわけではありません。

また私立中学において、世帯年収が1000万円以下のご家庭も40%以上いらっしゃることから、必ずしも富裕層のみが私立中学へ進学するとは限りません。

奥様が専業主婦の世帯であれば共働きになる、パートやアルバイトをする等で学習費を捻出することが可能です。

また、レジャー等の余暇活動にかかる費用を極限まで抑えてその分を学習費に回すということも可能です。

ただし、いずれの場合も時間や楽しみを奪われるという覚悟を持たなければ実行することはできません。

お子様の将来のために何を犠牲にするのか?

今一度お考え頂くことをお勧めします。

私立中学受験のメリットは?

私立中学は費用面だけが注目されがちですが、費用に見合うだけの多くのメリットもあります。

そのメリットについて細かく見ていきたいと思います。

大学進学の入念な準備が可能

私立中学の多くは中高一貫教育を行っています。

そのため授業は前倒しで行われることが多く、大学入試に向けた勉強時間を確保することが可能です。

勉強時間を確保できれば、より上位の大学にチャレンジする機会も生まれます。

時間的なアドバンテージは私立中高一貫教育の最大の魅力と言っても過言ではありません。

中高一貫校なら高校と大学の受験勉強が不要になる場合もある

内部進学でエスカレーター式に高校や大学へ進学するのであれば、高校受験や大学受験の負担が無くなります。

そのためお子様が取り組みたいことや、部活動や資格の取得などのために時間を割くことが可能です。

その中でお子様の新たな可能性を見出すことができるかもしれません。

教育水準が高く学習面のフォローが手厚い

入学試験のある私立中学は授業内容が高水準であることがほとんどです。

また学習面のフォローが手厚いのも私立中学の大きな特色と言えるでしょう。

私立中学では公立にはない独自のカリキュラムが豊富であり、お子様の才能を開花させるチャンスがあるかもしれません。

大学入試に有利になるためのカリキュラムが用意されていることもあるため、より上位の大学を目指す場合は大きなメリットになると思われます。

受験に打ち勝ち強い精神力を手に入れられる

一般的に中学受験は小学4年生頃から準備を始めるご家庭が多いようです。

つまり長期間にわたって中学受験の対策や準備を行い、目標に向けてやりたいことを我慢し、忍耐強くならなければ中学受験を乗り越えることができません。

このような困難な状況に小学生のうちから立ち向かうことで、挑戦する心や問題に直面した際にどう乗り越えるかを考える力が養えます。

また中学受験に合格するという成功体験がお子様の自己肯定感を飛躍的に高め、積極性のあるクリエイティブな人格を形成することでしょう。

このようにお子様の人格形成の面でも中学受験は大いに役立つ側面があると思われます。

子供の個性や長所を伸ばすことが可能

中学校ごとに教育方針、教育理念や校風は千差万別です。

その中でお子様の性格や考え方に合った学校にお子様を入学させることができれば、お子様の個性や長所を伸ばす良い機会となるでしょう。

志望校選びの際には、中学校の教育方針や教育理念について事前によく調べてから志望校を選びましょう。

私立中学に通っても家庭の経済的負担を少なくする方法

私立中学に進学する際に、家庭の経済的負担を少なくする方法はあるのでしょうか?

令和3年度までは「私立小中学校等に通う児童生徒への経済的支援に関する実証事業」という事業で、年額10万円を上限に授業料負担に要する費用を補助する国の制度がありました。

残念ながら本制度は終了してしまいましたが、他にも活用できる手段は残されています!

世帯年収が低いからと言って私立中学進学を早々に諦めるにはまだ早いです。

以下、詳細を見ていきましょう。

地方自治体の助成制度を活用する

各地方公共団体には私立中学へ通う児童のいる世帯に対し、一定条件のもと助成する制度が存在します。

いくつか紹介してみたいと思いますが、お住いの自治体でも類似の助成制度がないか、ホームページ等で確認することをおすすめいたします。

横浜市「私立学校等就学奨励制度」

横浜市内在住で、経済的な理由でお困りの方に対して学用品費、修学旅行費、給食費等の援助があります。

奨励費を受け取れるのは、児童扶養手当を受給されている方やその他経済的にお困りの方で世帯全体の所得が限度額以下の方などです。

詳細は下記リンクからご確認をお願いいたします。

引用:横浜市.「就学援助制度について」.

https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/soudan/shugakuenjo/shugakuenjo.html (参照 2022-11-12)

茨城県「私立高等学校等入学金減免事業」

茨城県内に私立の高等学校全日制課程、中等教育学校後期課程、専修学校高等課程を設置する学校法人に入学した生徒が対象となっています。

補助額は世帯年収に応じて96000円または48000円となっています。

詳細は下記リンクからご確認をお願いいたします。

引用:茨城県.「県内の私立学校向けの軽減制度(令和4年度)」

https://www.pref.ibaraki.jp/somu/somu/shigaku/private-school/tsuichion/index.html(参照 2022-11-12)

特待生制度及び奨学金制度について

私立中学校では特待生制度や奨学金制度を設けている中学校が多く存在しています。

特待生制度や奨学金制度は中学校によって内容が様々です。

一般的な特待生の受給内容としては以下のようなものがあります。

  • 入学金免除
  • 入学金と1年間の授業料免除
  • 入学金と3年間の授業料免除
  • 入学金と6年間の授業料免除(中高一貫)

受給条件としては入学試験時の成績で決められることが多く、入学試験に全てがかかっていると言っても過言ではありません。

入学後の経済的負担を減らすためにも、特待生を狙うのであれば入学試験に全力で取り組む必要性があります。

そのためにも中学受験に向けた入念かつ長期的な準備が必要となります。

志望校に特待生制度が存在するかどうか、また特待生になるための条件についても事前に確認をしておきましょう。

長期的視点で考える

これまで見てきたように私立中学の学習費は、公立中の学習費と比較すると高いことが分かります。

しかし、私立中学の受験を考えているご家庭は最終的に大学受験までお考えの場合が多いと思います。

そこで長期的な視点で考えてみてはいかがでしょうか?

確かに私立中学、私立高校の学習費は高いですが、中高一貫教育によって得られる時間的なアドバンテージを活かして国立大学を目指すという手段もあります。

下のグラフは、文部科学省の「国公私立大学の授業料等の推移」から令和3年度の国立大学、公立大学及び私立大学の授業料、入学料、施設設備費及び4年間の学費をまとめてみました。

グラフからも分かる通り、私立大学医歯系学部の4年間の学費は1600万以上となり群を抜いています。

国立大学の4年間の学費と比較すると約6.7倍にものぼります。

出典:文部科学省, 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(資料1)「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019681_1.pdf

ここでもし仮に中学及び高校は私立、大学は国立だった場合と、中学及び高校は公立、大学は私立だった場合の比較を行い、下のグラフのようにまとめてみました。

なお、出典は文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査の結果について」と「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」の調査結果を組み合わせたグラフであるため、あくまで参考とお考え下さい。

グラフから分かる通り、私立中学及び私立高校に入り国立大学へ進学した場合よりも、公立中学及び公立高校に入り私立大学医歯系学部へ進学した場合の方が、学費総額が2倍高くなることが分かります。

私立中学及び私立高校に入り国立大学へ進学した場合よりも、公立中学及び公立高校に入り私立大学理科系学部へ進学した場合の方が、約100万円ほど学費総額が安くなっています。

ただし、これらの学費は平均値であるため、志望校の授業料、入学料及び施設設備費を確認したうえで学費総額を検討すべきです。

特に授業料及び施設設備費は各大学でかなりの幅がありますので、私立中学及び私立高校に入り国立大学へ進学した場合よりも、学費総額が高くなるケースもあります。

加えて理科系学部へ進学し、研究者などを目指す場合は大学院に進学し修士を修了するのが日本においては一般的です。

そのためそのまま国立大学の大学院へ進学した場合と、私立大学の大学院へ進学した場合を想定すると、学費総額は逆転することが予想されます。

お子様が理科系や医歯系への進学を希望されているのであれば、中学及び高校を私立で過ごし、高い教育水準や時間的なアドバンテージを利用し、上位の国立大学を目指すのも学習費総額でみるとお得になる可能性が十分あります。

いずれにせよ、お子様の進路及び志望校の授業料等を総合的に考慮するべきです。


本記事では、公立中と私立中学に通う児童の家庭の世帯年収や学習費について紹介をしてきました。

私立中学に通う児童の家庭の50%以上は確かに世帯年収が1000万円以上ではありますが、1000万円無いからと言って私立中学に通うのを諦める必要はありません。

私立中学に通うメリットは多くあり、その恩恵を受けてお子様の人格形成や能力開発に役立てることは未来への先行投資だと言い換えることができるのではないでしょうか。

そのために収入を増やす努力をしたり、家計を上手くやりくりするなど家族全員で一致団結する必要があります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

中学受験の学校選びのポイントについてはこちらの記事を是非ご一読ください!

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