人権発言で炎上して燃え尽きたたぬかなさんがニュースで取り上げられておりました。
よくご存知ない方もいらっしゃるかと思いますが、簡単に炎上経緯を申し上げますと、「身長170cm以下の男には人権がない」という発言を配信中にしてしまい、SNS上で拡散され、所属していたプロeスポーツチームも契約解除されてしまったという流れです。
しばらく大人しくしていたようですが、少し前にまた配信活動を始めたようです。
この発言自体はゲーム界隈のスラングである、差別発言ではないと主張される方もいらっしゃるようですが、世間一般の方からするとスラングなど知るわけもなく、そのまま受け取ってしまい炎上するのは目に見えています。
ふとたぬかなさんの発言から、小学校の道徳の授業は今どうなっているのか疑問に思い調べてみました。
小学校6年間で過ごす時間のうち約0.3%に当たる時間が道徳の授業に充てられていました。
これで高い倫理観を身に付けるほうが無理ですかね(^^;
そもそも授業で倫理観が身に付けば苦労しませんよね…。
道徳授業が充実している世代の生まれだったら、たぬかなさんは炎上騒動を回避できていたのではないかと思うと涙が止まりません…(棒)
たぬかなさんのニュース記事について
ニュース記事によると「身長170cm以下の男には人権がない」という発言が世に知れわたってからというもの凄まじい誹謗中傷に晒されていたようです。
当時話題になっていたので誹謗中傷に晒されていたことを知っていたのですが、なんとたぬかなさんの祖母のたい焼き屋は閉店に追い込まれたそうです。
SNSの拡散力の怖さをまざまざと見せつけられた感じです。
自業自得とはいえ罵詈雑言を浴びせていた人たちは、単にストレス解消をしていたようにしか見えませんでした。
今週のSPA!メイン特集は
— 週刊SPA!・日刊SPA! (@weekly_SPA) March 28, 2023
「炎上させすぎ偽正義社会の闇」。
迷惑動画/不祥事狩り/誹謗中傷etc…
いきすぎた正義感による“社会的制裁”は果たして正しいのか?
「170cm以下の男は人権なし」で燃えたプロゲーマー #たぬかな 氏も騒動の真相を語る。#週刊SPA! 本日発売📚
👉https://t.co/Zl2y4qSMeO pic.twitter.com/tVP73geOW1
たぬかなさんのプロフィール
誹謗中傷に晒され続けたたぬかなさんですが、炎上騒動が起きるまでは存じ上げませんでした。
たぬかなさんのプロフィールについてまとめてみました。
・本名 谷 加奈(たに かな)
・生年月日 1992年11月21日(30歳)
・出身地 徳島県徳島市
・学歴 徳島県立徳島科学技術高等学校卒業
・日本国内2人目の女性プロゲーマー
小学生時代は男子に混じってサッカーをやっており、中学校ではソフトテニス部だったそうです。
ソフトテニス部を選んだ理由はユニフォームが可愛かったからとか。
高校時代は女子サッカー部が無く、サッカー部のマネージャーをしていたそうです。
しかしつまらなくなって1か月でマネージャーを辞め、ゲームセンターに通う日々が始まったようです。
この頃から後にプロeスポーツチームでもプレイすることになる格闘ゲーム「鉄拳」をプレイするようになったそうです。
高校卒業後は徳島県内の建築設計事務所に就職するも1年で会社が倒産…。
就職先の会社が倒産後はユニクロでアルバイトから正社員になったそうです。
その後バンダイナムコエンターテインメントの誘いで日本国外の「鉄拳」イベントに参加。
2016年にプロeスポーツチームの公募を受け、23歳でユニクロを退職してプロゲーマーの道へ進むこととなったそうです。
そして2022年2月に「身長170cm以下の男には人権がない」とうい発言で炎上し、プロeスポーツチームを契約解除となってしまいました。
約1年の時を経て、2023年1月に久々に配信を行い、現在も配信活動を継続しています。
プロゲーマー時代のたぬかなさんは、月収は軽自動車が購入できるくらいと発言していたので、月収で100万円以上はもらっていたのではないでしょうか。
それを人権発言で一瞬にして失ってしまうとはまさに「口は禍の元」を体現してしまったといったところでしょうか。
小学校における道徳の授業について
たぬかなさんの一連の騒動を見ていてふと自分が小学生時代に道徳の授業があったことを思い出しました。
現在でも道徳の授業が行われているのか、そしてその内容はどのようなものか疑問に思い調べてまとめてみました。
道徳教育とは?
そもそも道徳教育の定義とは何でしょうか?
文部科学省のホームページによると、「児童生徒が、生命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断などの規範意識等の道徳性を身に付けること」とのことでした。
また、小学校指導要領には道徳教育の目標として下記のような記載がありました。
道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき,自己の生き方を考え,主体的な判断の下に行動し,自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標とすること。
引用:文部科学省, “小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 総則編”, https://www.mext.go.jp/content/220221-mxt_kyoiku02-100002180_001.pdf
ホームページや小学校の指導要領を踏まえると、たぬかなさんの人権発言は、自分がどう考えるかではなく、それを聞いた人間がどう思うかという視点が欠如したものでした。
文部科学省の定義でいうと、他人を思いやる心や他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性が欠如していたということになるのでしょうか。
小学校での道徳教育の変遷
道徳教育の変遷についてまとめてみました。
戦前 | 修身科という道徳教育を実施していた |
1945年 | 修身科廃止 |
1958年 | 週1時間の道徳の時間 |
2011年 | 「大津いじめ自殺事件」をきっかけに道徳教育を求める声が高まる |
2015 | 道徳が教科化 |
私自身道徳は小学校の授業として組み込まれていたので、道徳の教科化が行われたのが最近だと知り驚きました。
教科化のきっかけが「大津いじめ自殺事件」ということも知りませんでした。
せっかく道徳が教科化されたにもかかわらず、旭川市のいじめ問題が起きてしまったのは悲劇でしかありません。
それと同時に道徳の授業をやったところで効果はあまりないのかなと諦めの気持ちも芽生えてしまいます…。
旭川市のいじめ問題についてはこちらの記事をご参照ください。
道徳の授業の評価について
文部科学省のホームページから下記引用します。
Q 道徳が「特別の教科」になり、入試で「愛国心」が評価されるというのは本当ですか?
道徳が評価されると、本音が言えなくなり、息苦しい世の中にならないか心配です。
A 道徳科の評価で、特定の考え方を押しつけたり、入試で使用したりはしません。
引用:文部科学省, “道徳教育”, https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/doutoku/
このQ&Aを読んで突っ込みどころ満載だなと感じました。
何故「愛国心」という言葉が出てくるのでしょうか?
道徳では倫理観を養うものであり、愛国心とは無縁だと思うのですが、この質問者は思想に偏りがある方なのでしょうか。
また、「本音が言えなくなり、息苦しい世の中にならないか心配です。」というのは、本音ではボロカスに相手をこき下ろしたいということでしょうか?
だとしたら人間性に難ありとしか言いようがありません。
道徳の授業の導入でこんな考え方になってしまう人間が存在しているかもしれないということの方が恐ろしいです。
感覚がセンシティブ過ぎる方なんでしょうか…。
なんでこんなQ&Aを文部科学省のホームページに堂々と掲載しているのか理解に苦しみます。
所詮想定問答なので職員が考えているのでしょうが、政府機関で働くのに相応しい方なのか疑問に思います。
道徳の授業時間について
小学校の指導要領の中では道徳は「特別の教科」として位置づけられています。
また、学校教育法施行規則第51条で各学年の道徳の授業時間は下表のように定められています。
授業時数の一単位時間は45分になります。
学年 | 授業時数 |
第1学年 | 34 |
第2学年 | 35 |
第3学年 | 35 |
第4学年 | 35 |
第5学年 | 35 |
第6学年 | 35 |
合計授業時数 | 209 |
合計授業時間(分) | 9405 |
合計授業時間(時間) | 156.75 |
小学校6年間で道徳の授業時間は約156時間でした。
道徳性は普段の生活とも密接に関係していると考え、単純に一年間を365日として6年間で52,560時間のうち、約0.3%の授業時間にあたります。
小学校の6年間のうちの約0.3%の時間で高い倫理観が身に付くのでしょうか(^^;
というかそもそも道徳の授業で倫理観が養えるのでしょうか…。
それこそ倫理観などは親の教育次第のような気もします。
この約0.3%の時間を皆さんはどう考えるでしょうか。
本記事では、たぬかなさんの人権発言から、小学校の道徳の授業は今どうなっているのか疑問に思い調べてみました。
小学校6年間で過ごす時間のうち約0.3%に当たる時間が道徳の授業に充てられていました。
この時間で高い倫理観を身に付けろというほうが難しいのではないでしょうか?
そもそも授業で倫理観が身に付けば誰も苦労しないですよね(^^;
いじめ問題が相変わらず無くならないことからも、道徳授業の効果は薄いと言わざるを得ないのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。