中学校襲撃の17歳は中学受験の影響で不登校…志望校は武蔵中学だった…

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中学校不登校中学受験
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衝撃的なニュースを見てしまいました。

17歳の少年が中学校へ侵入し、教員を切りつけるというニュースです。

しかもその少年の人生が狂い始めたきっかけが中学受験のプレッシャーだったとのことなので、余計に驚いてしまいました(^^;

本記事では不登校の原因となる中学受験のストレス因子や、不登校が中学受験で不利になるのかどうかについてまとめてみました。

17歳が中学校を襲撃したニュースの概要について

3月1日埼玉県戸田市の中学校に17歳の少年が侵入し、60代の教員を切りつける事件が発生しました。

この少年は近隣の猫殺しの関与も認めているとのことです…。

少年の両親はともに東京都庁に勤務する地方公務員で、父親は現在課長職とのこと。

母親の役職と年齢が不明ではありますが、年齢とともに着実に年収のアップする公務員で、しかも父親が課長職ということは世帯年収で1500万円以上はあるのではないでしょうか…。

姉は有名私大に通っていたとのことですから、裕福な家庭であることは推察されます。

この少年は小学6年生から不登校気味になり、保健室登校もあったようです。

小学6年生の時の中学受験がプレッシャーになったようで、志望校は御三家の一角を担う武蔵高等学校中学校。

しかし学力が伸びず徐々に精神的に追い込まれたようです。

完全にはまだ動機は解明されていないようですが、中学受験のストレスが今回の事件の引き金になった可能性は高いかもしれません。

武蔵高等学校中学校について

武蔵高等学校中学校について基本的な情報をまとめてみました。

やはり進学実績は目を見張るものがありますね。

基本情報

所在地東京都練馬区豊玉上1-26-1
創立年1949年
創立者根津嘉一郎
教育方針建学の理念「三理想」
①東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物
②世界に雄飛するにたえる人物
③自ら調べ自ら考える力ある人物
引用:武蔵中学校HP

開成や麻布の募集定員が300名に対して、武蔵は募集定員が160名であり、少人数制教育が魅力の一つです。

地図をご覧いただければ分かる通り、武蔵大学のキャンパス内に位置し、キャンパスは緑豊かであることも大きな魅力です。

入試実績

近年の入試実績を下表にまとめてみました。

募集定員が開成中学や麻布中学と比較すると少なく、出願者は550~640名の間で推移しており、出願倍率は3.4~4倍となっております。

出願倍率だけを見ると開成中学並みと言えるでしょう。

年度201820192020202120222023
募集定員160160160160160160
出願者548579601584640601
出願倍率3.43.63.83.74.03.8
受験者541569580574626579
合格者185186188183178186
倍率2.93.13.13.13.53.1
入学者176176176176176

学費

学費の初年度合計は約121万円となりました。

単純に12か月で割ると、月額約10万円となりました。

入学金370,000
授業料520,000
維持費300,000
保護者会費14,400
校友会費8,200
初年度合計1,212,600
月額101,050
(単位:円)

下図は文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査の結果について」をグラフ化したものです。

私立中学の学習費総額は約144万円で月額約12万円であることから、武蔵中学校の学費は私立中学の中でも安いと言えます。(寄付等は除く)

出典:文部科学省, 令和3年度 子供の学習費調査の結果について(令和4年12月21日)https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00001.html

進学実績

下のグラフに2022年の武蔵高等学校中学校の進学実績を抜粋して示しました。

グラフには現役と既卒が含まれています。

160名中19名(現役14名)が東大へ進学しており、現役の東大進学率は約9%です。

一学年のうち1割が東大へ進学すると考えると凄いですね。

開成の場合は現役生の5割近くが東大へ進学しているのでもはや次元が違いますが(^^;

小学生の不登校児の数は?

今回の事件を起こした少年は小学生時代に不登校だったようですが、そもそも現状で小学校の不登校児はどのくらいいるのでしょうか。

下のグラフにまとめてみました。

出典:文部科学省, 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm

在籍児童数が異なりますので割合で比較すると、国立0.54%、公立1.32%、私立0.59%でした。

国立と私立ではほぼ同じ割合でしたが、公立は1%を超えていました。

出典:文部科学省, 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm

上記のグラフは小学校の不登校児童数の推移です。

ご覧の通り近年急激に不登校児童数が増加しております。

2010年度~2015年度までは30,000人以下でしたが、2016年度に30,000人を超えるとその後は急激に増加しているのが分かります。

2021年度も不登校児の急激な増加が見られますが、これはコロナが関係しているのではないかとの見解が散見されます。

コロナ禍で外出自粛となったり、臨時休校が繰り返されたことで、生活リズムが崩れたことがその一因ではないかと言われています。

2021年度時点で80,000人以上の小学生が不登校になっているとは知りませんでした…(^^;

出典:文部科学省, 令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm

上のグラフは不登校の要因を表したものになります。

中学受験と直接的に結びつきそうな要因としては、学業の不振と進路に係る不安で、その割合は3.4%でした。

驚きだったのが無気力、不安が約50%とほぼ半数を占めていることです。

無気力になってしまう原因とは何なのでしょうか…。

小学生の親として自分の子供がもし無気力状態になってしまったらと思うと他人事ではありませんね(^^;

不登校の原因となる中学受験のストレス因子は?

先ほどは不登校全体の要因についてご紹介しましたが、中学受験に起因するストレス因子としてはどのようなものがあるのでしょうか。

中学受験期のストレス因子について考えてみました。

成績不振

中学受験を志すからには志望校に何としても受かりたいもの…。

しかし思うように成績が上がらなかったら、人生経験の短い子供本人にとっては物凄いストレスになるはずです。

成績が思うように伸びていない間は、親が前向きな言葉をかけて精神的なサポートをしてあげたいですね。

ちなみに我が家では息子がテストで思うように点数が取れなかった際は、

「今間違えられてラッキーだよ!本番じゃないんだから!」

と、次に気持ちを繋げられるような声かけを意識しています。

塾の先生との関係性

塾に限ったことではないですが、塾の先生は個性的な方が多いなと勝手に思っています。

先日も早稲田アカデミーの保護者向け説明会で複数人の先生のお話をお聞きしましたが、塾の先生と言っても千差万別だなと思った次第です。

はっきり言って「この人無理だな」と思った人もいます(笑)

親の私が思うぐらいですから、子供はもっと感じるのではないでしょうか。

塾の先生との対人ストレスが原因で不登校になりえることも十分考えられるのではないでしょうか。

中には暴言を吐き散らかすような方もいるようなので…。

「勇者たちの中学受験」にもそのような描写は見受けられます。

是非レビュー記事をご参照ください。

親の態度

親としては経済的に圧迫される中学受験で子供の成績が思うように伸びないと気持ちが焦り、ついつい子供に強くあたってしまうこともあるのではないでしょうか。

私も長男の小学校受験の時に思うように成績が伸びず、強い口調で息子に言ってしまったことがありますが、今となっては反省しています…(^^;

親からきついことを言われても気にしない子供はいませんよね。

親からきつい言葉や暴言を繰り返し浴びることでそれがストレスになり、不登校になるケースもあるのではないでしょうか。

過密なスケジュール

中学受験期の受験生の勉強は12時間を超えることもあるようです。

また、塾では通常授業に加え、志望校別の授業、夏期・冬期講習等のスケジュールがどんどん過密になっていきます。

息抜きもできず勉強だけの日々を送っていたら、ストレスは溜まり続ける一方です。

そしてある日突然布団から出てこられなくなる…。

時間が無いとはいえストレス発散を定期的にしておかないと心が壊れてしまいます。

そもそも勉強嫌い

勉強嫌いにも関わらず、中学受験をやらされている場合にはいつかその不満が爆発してしまう可能性があると思います。

中学受験することに対して子供本人の同意がないまま、塾に通わせたりするとこのような事態を招くのではないでしょうか。

中学受験は家族全員で納得のいく形で始めなければ、途中で破綻する可能性が高まると思います。

子供のストレスのサインとは?

中学受験に起因するストレスは、先ほど挙げたもの以外にも様々あるかと思います。

多忙な日々の中で難しい側面もあるかと思いますが、子供がストレスを受けているサインには気づきたいものです。

子供のストレス症状としては以下のようなものが考えられます。

考え方・ネガティブになる
・諦めやすくなる
体調・頭痛
・不眠、中途覚醒
・拒食、過食
・体のだるさ
行動・感情が制御できなくなる
・髪の毛を抜く(抜毛癖)
・引きこもりがちになる
・注意散漫になる

深刻になる前に病院へ行き、本当に病にかかっているのか、ストレス性のものなのかをはっきりさせて対処したいところです。

不登校だと中学受験が不利になるのか?

不登校で一番気になるのは内申書や出席日数がどの程度合否に影響するのかということではないでしょうか。

学校によっては内申書や出席日数を参考程度にしか考慮しないところもあるようです。

従って、学校次第としか言いようがないかもしれません。

塾の先生やその中学校の関係者に知り合いがいるのであれば、聞いて確認するのが一番確実です。

内申書や出席日数がどうなるのか気にしているぐらいなら、自分で動いて情報を集めたほうが早いかもしれません。

不登校児の保護者が中学受験で気をつけるべき点とは?

不登校でも中学受験をして合格することは十分可能だと思います。

ただし、不登校の理由にもよりますが、精神的に参っているところに受験勉強でさらにストレスをかけると、不登校からの復帰が遠のいたり、ストレス症状が悪化することも考えられます。

保護者としては子供本人が中学受験を本当にしたいのかの意志の確認が必要だと思います。

それも1回確認して終わりではなく、定期的に確認し、いつでも中学受験をやめてもいいんだということを常日頃から伝え、プレッシャーを軽減しておく必要があるのではないかと思います。

また、中学受験では早熟な子供とそうではない子供で学力に差が生じると思います。

子供の学力に見合わない中学校を無理矢理目指しても、子供に過大な負荷をかけるだけになってしまいます。

子供の学力を冷静に見極め、無理のない範囲で挑戦できれば良いのではないかと思います。

不登校になったことで、精神的に弱っていることを考えると無理は厳禁です。


本記事では不登校の原因となる中学受験のストレス因子や、不登校が中学受験で不利になるのかどうかについてまとめてみました。

不登校となる中学受験によるストレス因子としては以下のようなものが考えられます。

・成績不振

・塾の先生との関係性

・親の態度

・過密なスケジュール

・そもそも勉強嫌い

ストレスに耐えられなくなった際に心が壊れ、不登校に繋がるのではないでしょうか。

内申書や出席日数は学校によって評価が分かれるので、関係者に事前に確認しておくことが重要だと思います。

また、不登校からの中学受験合格も可能だとは思いますが、勉強によるストレスで精神状態が悪化しては意味がありません。

不登校状態で中学受験を志すなら、無理をしないよう保護者の特段の配慮が必要だと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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