2023年開成東大合格者数は193→146へ。十分多いのに騒がれる。

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開成東大合格者数2023中学受験

Yahoo!ニュースで開成の東大合格者数に関する記事が掲載されていました。

東大合格者数が大幅減少との見出しと、灘に負けているという声を取り上げた内容でした。

開成の東大合格者数がそんなに減ったのか?と興味を惹かれ記事を読み、近年の開成の東大合格者数を調べてみると、昨年と比較すれば確かに減少していますが、現役生に限って考えるとそんなに悪くないのではないかとも思ってしまいました。

本記事では、開成の東大合格者数の推移や東大以外の大学の合格者数の推移についてまとめてみました。

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開成の東大合格者数のニュースの概要について

3月10日のYahoo!ニュースで開成の東大合格者数大幅減少のニュースが取り上げられていました。

しかもタイトルに「灘にボロ負け」とまで書かれていました…。

大幅と言っても東大合格者数が193人が146人に減少とのことなので、そもそもの東大合格者数が多いので、大幅と言われても十分合格者数は多いのではと思ってしまいます(^^;

そこで昨年だけではなく、近年の東大合格者数はどうなっているのか調べようと思いました。

参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/6047fac22c67b2414695a0095d6e45fdaa0eb845

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開成中学校・高等学校について

基本情報

所在地東京都荒川区西日暮里4丁目2番4号
創立年1871年
創立者佐野鼎
教育理念①開物成務 ②ペンは剣よりも強し③質実剛健④自由
教育方針尖った個性をのばし、多様性を深く理解し、
グローバルに活躍・信頼されるたくましい大人をめざしてほしい
偏差値78引用:首都圏中学模試センター

毎年コンスタントに東京大学合格者を輩出しており、東京大学合格者数が減少することでニュースになってしまう学校です(^^;

著名なOBが多くおり、各方面で多彩な才能を発揮しています。

(Wikipediaの著名人掲載数が多いです・・・。)

入試実績

近年の入試実績を下表にまとめてみました。

出願倍率はなんと6年連続で4倍を超えています。

300名の枠を巡り毎年熾烈な争いが繰り広げられています。

年度201820192020202120222023
募集定員300300300300300300
出願者123412311266124612061289
出願倍率4.14.14.24.24.04.3
受験者117111591188105110501193
合格者388396397398416419
合格倍率3.02.93.02.62.52.5
入学者306308304304305

受験者、合格者、入学者について下記の折れ線グラフにしてみました。

近年の出願者数は1200名を下回ることがなく、流石の人気ですね。

2022年は出願者数がやや減少しましたが、2023年はここ5年間では最も多くなりました。

出願者に対して実際に受験した受験者数は、2021年と2022年で150名以上少なくなっています。

2021年と言ったらコロナと何らかの関係があるのでしょうか…。

合格者は毎年400名前後はいるものの、実際の入学者数は100名ほど少ないです。

2023年はまだ入学者数が未発表です。(2023年3月11日時点)

合格者の人数は年々増加していることが分かります。

合格者の人数が増えているのにも関わらず、入学者数は横ばいであり、開成を合格して辞退する人が微増していることが窺えます。

筑波大附属駒場にも合格して開成を辞退したのでしょうか…。

学費

開成中学の初年度の学費合計は約112万円(寄付等は含まず)となりました。

単純に12か月で割ると、月額約9.3万円となりました。

入学金320,000
施設拡充資金120,000
授業料492,000
施設維持費72,000
実験実習料72,000
父母と先生の会会費33,600
生徒会会費6,600
初年度合計1,116,200
月額93,017
(単位:円)

下図は文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査の結果について」をグラフ化したものです。

私立中学の学習費総額は約144万円で月額約12万円であることから、開成中学校の学費は私立中学の中でも安いと言えます。

出典:文部科学省, 令和3年度 子供の学習費調査の結果について(令和4年12月21日)https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00001.html

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開成の東大合格者数の推移

2012年からの開成の東大合格者数をグラフにしてみました。

2023年は146人(現役117人)で、2022年の193人(現役137人)から減少したことがニュースになり騒がれているようです。

現役生に限って見てみると、1学年400人とすると2023年は29%、2022年は34%の東大現役合格率であることが分かります。

確かに合格率は落ちていますが、現役生の約3割が合格しているのなら十分ではないでしょうか…。

ちなみに2021年も東大合格者数146人で同数であり、その内現役合格者数は107人で東大現役合格率は27%です。

2023年は2021年よりも現役東大合格者率は増加していることが分かります。

さらに2017年の東大合格者数161人で同数であり、その内現役合格者数は103人で東大現役合格率は26%で、2023年よりも東大現役合格率は低いです。

現役生の東大合格率で考えると2023年は近年で最も悪いわけではないことが分かります。

現役生の力は低下していないと言えるのではないでしょうか…。

記事の中には「東大合格者数はトップだけど中身は灘にボロ負け」なんて記載が見受けられますが、そもそも受験生本人達は自分のことに集中していて、他校との勝ち負けなど気にしておらず、外野が騒いでるだけじゃないのかとも思ってしまいます。

「学校」で一括りにされて勝手に勝ち負けつけられて、自分の学校を貶められるなんてたまったもんじゃないですよね(^^;

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開成の他大学の合格者数の推移

東大以外の合格者数の推移についても見てみたいと思います。

東大以外の国立大学の合格者数の推移

東大以外の国立大学の合格者数の推移をグラフ(既卒含む)にしてみました。

グラフをご覧いただければ分かる通り、東大以外の国立大学は1桁合格者数が少なくなります。

その中でも東京工業大学の合格者数が多いことが分かります。

また、一橋大学の合格者数も比較的多いです。

しかしこのグラフを見るとやはり開成の生徒はそもそも東大以外の国立大学を受ける選択肢が無い人が多いのかなとも思ってしまいます。

開成の私立大学の合格者数の推移

開成の私立大学の合格者数の推移をグラフ(既卒含む)にしてみました。

早稲田の合格者数が最も多いことが分かりました。

次いで慶應の合格者数が多いようです。

東大を目指すレベルの生徒が多いので、早稲田と慶應の合格者数が多いのは頷けます。

また、変動はあるものの東京理科大の合格者数が多いことも特徴的です。


本記事では開成の東大合格者数の推移や他大学の合格者数の推移についてまとめてみました。

現役生だけで考えると近年の中でも東大合格者数は決して少ないわけではなく、現役生の力は低下していないのではないかと思いました。

1学年のうち4割近い生徒が東大へ進学するだけでも驚異的ですよね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

御三家と新御三家について書いた記事も是非ご参照ください。

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