柳楽優弥氏主演の中学受験ドラマ「二月の勝者」の原作第1巻の感想

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二月の勝者1レビュー
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本作を読もうと思ったきっかけ

柳楽優弥さん主演ドラマ「二月の勝者」が動画配信サービスのHuluで配信中のようです。

この情報を知り、中学受験を題材にした漫画とはどんな感じなのだろうと思い、「二月の勝者」の原作を読んでみました。

漫画はノンフィクション小説などと異なり、決め台詞のようなものが随所に多くあるため、読んでいてやはり楽しいですね。

本記事では、印象深いセリフについて小学生の保護者目線で考えてみたいと思います。

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本作のテーマ

まだ第1巻しか読んでいませんが、塾講師目線からの中学受験を描き、塾業界と受験生たちの奮闘を描くのがテーマだと思いました。

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本作を読んで得られるもの

第1巻を読んだ限りでは、塾講師目線の塾生の捉え方と、塾生とその親の扱い方について塾業界がどう考えているかが得られると思います。

もちろん本作が塾業界の全てではないと思いますが、「勇者たちの中学受験」で描かれていた塾業界と重なる部分がありました。

「勇者たちの中学受験」のレビュー記事も是非ご参照ください。

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著者のプロフィール

・著者・・・高瀬 志帆

・漫画家 代表作「おとりよせ王子 飯田好実」 1995年から活動開始

・短大卒業後、製薬会社の事務職として勤務。体調不良により入院した際に、漫画賞への応募を続け、「HEVENLY PLACE」にて漫画家デビュー。

ちなみに「二月の勝者ー絶対合格の教室ー」は吉祥寺が舞台だそうです。

本作の概要

第1巻では新卒の佐倉麻衣が桜花ゼミナールで就職するところから始まります。

そこへ大手塾のPHOENIXから黒木蔵人が転職して桜花ゼミナールに入ってきます。

この黒木蔵人役をドラマでは柳楽優弥さんが演じております。

改めて漫画の黒木蔵人と黒木蔵人役の柳楽優弥さんを見てみると、中々似ているのではないでしょうか…。

佐倉麻衣が黒木蔵人の塾生への対応に疑問を抱きながらも、塾の利益を最大化しようとする黒木蔵人の手腕に度肝を抜かされる展開が面白いです。

第1巻ですが中学受験における見所の連続ではないでしょうか。

印象に残ったセリフ

個人的に本作を読んで印象に残ったセリフについて考えてみたいと思います。

中学受験の実情を端的に表したセリフ

第1巻の2ページ目と3ページ目にいきなりこんなセリフがあります。

君たちが合格できたのは「父親の経済力」そして、「母親の狂気」

高瀬 志帆, “二月の勝者ー絶対合格の教室ー”, 小学館, 2018, p.2~p.3

まず「父親の経済力」ですが、共働きの世帯もあるので父親だけと言い切れないとは思いますが、経済力無くして中学受験はできないだろうと思います。

先日の記事にも記載しましたが、中学受験で塾に通うとすると小学4年生から小学6年生の間で200~300万円程度は必要になります。

詳しくはリンク先の記事をご参照ください。

また、下のグラフは公立中と私立中に通う生徒の世帯年収の分布を表したものになります。

出典:文部科学省, 令和3年度 子供の学習費調査の結果について(令和4年12月21日)https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00001.html

一目瞭然ですが私立中学の場合、世帯収入1200万円以上が40%以上を占め、1000万円以上だと60%近くにもなります。

さらに学習費総額についても下のグラフに示してみました。

出典:文部科学省, 令和3年度 子供の学習費調査の結果について(令和4年12月21日)https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00001.html

私立中学の場合初年度納付金は約144万円で、月額約12万円となります。

住む場所や家の大きさにもよりますが、家賃並みの学費が毎月かかることが分かります。

このような統計データからも中学受験に経済力が必要なことは明らかです。

次に「母親の狂気」ですが、まず母親が対象となっているのは、家庭学習のサポート、塾の送り迎え、スケジュール管理等直接的な子供のサポートを担っているのが母親である場合が多いためであると思います。

そして年々中学受験者数は増加し、1人当たりの併願校数が7.61とこちらも併せて増加しており、少し前までは滑り止めやお試し受験を推奨していた中学校まで入試のレベルが高騰してきていると早稲田アカデミーの塾長が仰っておりました。

このような熾烈な争いが繰り広げられる中学受験において、ある意味狂気じみた現況の追い込みをしないと志望校に合格できないという状況を端的に表したのではないかと思います。

この狂気じみた追い込みを子供にかけるのが、子供と接する時間の多い母親ということではないでしょうか。

母親がいかに中学受験に対して狂えるか…

そんな現実を表した言葉に思えました。

「勇者たちの中学受験」や「翼の翼」では、母親はもちろん父親の狂気も感じ取れる作品になっています。

「勇者たちの中学受験」や「翼の翼」のレビュー記事も是非ご参照ください。

凡人とは何かを考えさせられるセリフ

サッカーを習っている子供の保護者と面談するシーンでの一コマです。

父親は子供がプロサッカー選手になれる可能性もあると信じているのですが、黒木蔵人は以下のようなセリフを言います。

凡人こそ、中学受験をすべきなんです。

高瀬 志帆, “二月の勝者ー絶対合格の教室ー”, 小学館, 2018, p.25

本作ではサッカー選手になることと、中学受験で合格することを引き合いに出して比較しています。

サッカー選手になれる可能性が非常に低いことを確率論で語っています。

数値を出して説得するのは良いのですが、そもそもサッカー選手という職業の一つと、社会人になる過程の中学受験の確立をそのまま比較することはできないのではないでしょうか。

比較するのであれば、中学受験後の進路や就職先、さらにはサッカー選手とサラリーマンの生涯年収、傷病リスクなど様々な変動要因で重み付けをした上で数値を比較しないとフェアではないと思います。

数値の比較は前提条件などを合わせなければ意味を成しません。

そしてこの数値を言われて衝撃を覚える父親と母親、さらには佐倉麻衣まで…。

なんとなく数値で語られると説得力が増してしまう典型ではないでしょうか。

もっとも漫画のワンシーンに対して考え過ぎなのかもしれませんが(^^;

また、ここでいう「凡人」とは何を指しているのかも曖昧不明確です。

凡人という言葉は相対的であり、何をもってして凡人と言うのかも定義づけできていません。

読み進めていくと分かるのですが、この一連の流れは黒木蔵人の作戦の一つでした。

いかにして親からお金を引き出すかのために、それっぽいことを言ったに過ぎないとも解釈できます。

まとめ

本作は二月の勝者の導入部分と言っていいでしょう。

黒木蔵人があの手この手で塾の利益を最大化させようとする人間であることが垣間見えました。

今後どのような展開があるのか楽しみにさせてくれる作品です。

第2巻以降も順次読み進めていきたいと思います!

本レビューが少しでもお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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