中学受験で塾を利用される方は多いと思います。
やはり家庭学習だけで、年々受験者数が増加している中学受験を戦うには、情報量や学習効率の面で不安が残りますよね。
我が家でも中学校受験をするかどうか考えてはおりますが、いつから塾を利用するのが好ましいのか疑問に思いました。
そこで本記事では中学受験のための塾へいつから通うのが好ましいのか調べてみました。
結論から申し上げますと、塾を利用するのであれば、カリキュラムが組まれている新小学4年生(小学3年生の2月)からが好ましいと思います。
本記事ではその他中学受験における塾の必要性や塾選びのポイントについても考えてみました。
中学受験のメリット・デメリットとは?
中学受験のメリット・デメリットとしては以下のようなものが考えられると思います。
中学受験のメリット
・大学受験のための時間を確保できる
・内部進学で大学入学が可能になる
・幅広知識と基礎学力以上の学力を得られる
・私立の特色あるハイレベルな教育を受けられる
・勉強以外の時間も確保可能
・合格することで子供の自己肯定感が高まる
・忍耐力が培われる
・学習習慣が身につく
・時間管理が身につく
中学受験のデメリット
・学費が高く経済的負担が大きくなる
・時間的な制約が生まれる
・親子関係が悪化する恐れがある
・子供が勉強嫌いになる恐れがある
・友人関係の再構築が必要となる
・様々な価値観を持った人がいることを学ぶ機会を失う
・環境を変えるのが困難になる
・通学時間がかかる
詳細につきましては以前書いた「中学受験するかしないか?学習意欲の高い子には挑戦させてみよう!」の記事をご参照ください。
中学受験における塾の必要性について
中学受験における塾の必要性について考えてみたいと思います。
情報の鮮度と情報量の多さ
やはり情報量と情報の速さは塾に勝るものはないと思います。
つい最近も早稲田アカデミーの保護者向けの説明会に出席しました。
ちょうど東京・神奈川の中学受験解禁直前で、御三家や新御三家を受験予定の生徒が前哨戦で受験する中学校の試験状況や出題傾向、そして難易度の変化などを詳細にご説明頂きました。
またこれまで早稲田アカデミー内で蓄積してきた試験に関するデータ量も膨大だと思われます。
そのような試験データを基に出題傾向などを予測しているとのことでした。
家庭学習ではこの情報の鮮度と情報量を手に入れるのは難しいと思います。
学習効率の高さ
塾ではカリキュラムがすでに完成されております。
さらに、近年の出題傾向を考慮して、日々そのカリキュラムのマイナーチェンジを行っています。
つまり無駄なく目的の中学校合格へ向けて学習を進めることができます。
家庭学習のみで合格へ向けた効率的な学習を進めていくのは難しいのではないでしょうか。
レベルの高い環境に身を置ける
入塾する子供たちは親子そろって目標を持って入塾してきます。
具体的な志望校を思い描きながら入塾してくる場合も多いことと思います。
そのような高い志を持ったライバル達と切磋琢磨できるのは、子供の能力を引き伸ばす上で最高の環境と言えるのではないでしょうか。
もちろんレベルが高過ぎて挫折してしまうこともあるかもしれませんが…(^^;
塾の新学期はいつから始まる?
塾の新学期は2月からになります。
これは中学受験の試験日が2月に集中しているためです。
中学受験は2月に終わり2月に終わる…。
「2月の勝者」なんて名称の漫画もありますね。
特に東京及び神奈川の中学校の試験は2月1日から一斉に始まります。
ちなみに御三家の開成、麻布、武蔵中学が2月1日に試験があるため、千葉の渋谷幕張や埼玉の栄東は開成、麻布、武蔵中学の前哨戦になることが多く、ハイレベルな戦いを強いられることになります。
近年中学受験者数の増加し、競争が熾烈になってきているため、息子が利用している早稲田アカデミーの塾長は、栄東を軽々しく受けてみてはどうかとおすすめできなくなっているとのことでした(^^;
入塾するタイミングはいつか?
一般的には新小4にあたる小学3年生の2月から中学受験のための塾に入塾するケースが多いようです。
小学4年生で基礎、小学5年生で応用、小学6年生で実際の試験を想定した演習というイメージでしょうか。
中学受験に限らず、高校受験、大学受験、その他資格・検定試験においても実際の試験を想定した演習、つまり過去問メインの勉強が合否を分けると思います。
近々レビュー記事を書きたいと思いますが、子供4人を東大理科Ⅲ類へ合格へ導いた佐藤亮子氏の著書「3男1女 東大理Ⅲ合格百発百中 絶対やるべき勉強法」の中でも過去問の重要性を説いています。
過去問メインの勉強にじっくりと時間をかけるようにするためにも、小学3年生の2月から入塾するのが良いのではないでしょうか。
また多くの塾では小学校低学年から入塾は可能ですが、大手の塾では3年スパンで中学受験対策のカリキュラムを組んでいるところが多いようです。
小学校1年生や2年生から入塾させたほうが良いのか?
低学年から通うかどうかは子供によるのではないでしょうか。
学ぶペースが遅い子供の場合は、前倒しで入塾させて勉強すること自体に慣れさせたり、先取り学習して遅れを取らないようにすることも考えられます。
また、先ほども申し上げた通り近年の中学受験は激化しております。
中学受験が激化すれば特に大手の塾は入塾希望者が増加し、席の取り合いが始まります。
息子の利用している早稲田アカデミーでも、先日あった保護者向けの説明会で、入塾希望者増加によるクラスの増設検討を行ったそうですが、結局断念したようです。
そのため低学年から入塾しておけば新小学4年生の時になって入塾できないという事態は避けることが可能です。
その一方で、早い段階で入塾し、勉強嫌いになるというリスクもあります。
さらに友達が後から入塾してきたのに、塾内のクラス分けでその友達よりも下のクラスになってしまい、傷ついてしまうこともあるようです。
「翼の翼」の中でもこのような内容が描かれておりました。
以上のような低学年から入塾させることのメリット及びデメリットを踏まえたうえで、子供の学習状況を考慮して低学年で入塾させるかどうかを検討すべきでしょう。
是非こちらの「翼の翼」のレビュー記事もご覧ください。
塾を選ぶ際の注意点
それでは塾を選ぶ際にはどういった点に注意すればよいのでしょうか?
我が家では以下の点に着目してみました。
実績
やはり実績は一番に確認したいところです。
実績もないのに根拠のない自信を振りかざすような塾は信用できませんよね(^^;
自分の子供の志望校の合格実績が豊富にあるということは、その学校へ合格するためのノウハウを持っているという証明です。
ただし、実績があるからといって子供に合っているかどうかは別問題です。
無料体験を利用したり、一定期間利用して合わないと思ったらすぐ転塾したほうが良いでしょう。
授業教材と授業のスピード
授業カリキュラムと授業のスピードも是非確認しておきたい点です。
現在息子は公文と早稲田アカデミーを利用しておりますが、元々の成り立ちが異なる双方の教材はかなり異なります。
我が家では公文は基礎+処理能力アップ、早稲田アカデミーは応用+思考力アップという位置づけで考えて利用しています。
早稲田アカデミーの教材は、息子は解いていて楽しいと言っています。
やはり単純な作業というよりも、考えさせるための工夫がなされていることが楽しいと感じる要因なのかもしれません。
ただし、早稲田アカデミーの集団授業では、個別のフォローはありません。
授業のスピードについていけないと家庭でフォローする必要がありますので、授業スピードが自分の子供に合わないと感じたら、転塾や個別指導を行っている塾の利用も検討した方がよいと思います。
授業料
家計に直接関わることなので、授業料も外せない塾選びのポイントの一つです。
各塾において様々なコースがあるかと思いますが、基本的なコースで比較をしてみたいと思います(早稲田アカデミーは同学年で複数料金がある場合、高い方を記載しました。他の塾も複数料金がある場合は高い方を記載しました)。
全て月額授業料(円)で記載しています。
学年 | 早稲田アカデミー | SAPIX | 日能研 | 市進学院 |
1年生 | 15,400 | 20,900 | 9,790 | 5,000 |
2年生 | 15,400 | 22,000 | 9,790 | 6,000 |
3年生 | 24,200 | 24,200 | 11,440 | 82,00 |
4年生 | 27,720 | 41,800 | 22,880 | 18,500 |
5年生 | 44,550 | 52,800 | 29,700 | 24,800 |
6年生 | 45,210 | 59,950 | 47,520 | 34,800 |
各塾において授業料に差はあるものの、早稲田アカデミーとSAPIXは低学年から日能研や市進学院と比較すると授業料は高いです。
各家庭の経済状況を考えて塾を取捨選択するのも一つの方法です。
通塾のしやすさ
通塾のしやすさは、継続して通う上で外せない塾選びのポイントではないでしょうか?
学校ならまだしも、通塾に1時間以上もかかるような場所に子供が通いたいとは思えません。
また、通塾時間がもったいないです。
通塾中に一体どれだけ勉強できるのかというのを考えると、可能な限り近場の塾を選びたくなります。
中学受験は全員同じ時間の中で、準備して試験に臨むわけですから、無駄な時間は極力削りたいですよね。
本記事では、本記事では中学受験のための塾へいつから通うのが好ましいのか調べてみました。
塾を利用するのであれば、カリキュラムが組まれている新小学4年生(小学3年生の2月)からが好ましいと思います。
また、小学校低学年からの入塾に関しては、子供の学習への取り組み状況等を考慮すべきだと思います。
決して安くはない塾の料金を考えるといつから入塾させるかは悩みどころですよね…(^^;
最後までお読みいただきありがとうございました。