【おおたとしまさ】「なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?」の感想

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公文式と東大レビュー
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本作を読もうと思ったきっかけ

我が家の長男が公文式に通っていることから、本書のタイトル「なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?」に惹かれ、読もうと思いました。

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本作のテーマ

東大生へのアンケート結果で東大生の3人に1人が公文式を利用していたことから、公文式の成り立ち、公文式のメリット・デメリット等を明らかにし、公文式の本質を特定するのが本作のテーマだと私は考えました。

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本作を読んで得られるもの

公文式の理念と公文式のメリット・デメリットを知ることが可能であると考えます。

我が家の長男も公文式を利用しておりますが、何故繰り返し同じプリントをやるのか、公文式の究極的な目的など今まで公文式に対して理解が不足していた部分を払拭することができました。

なんとなく公文式を知っていて、お子様に公文式をやらせるかどうか悩んでらっしゃる保護者の方には非常に参考になると思います。

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著者のプロフィール

  • 著者・・・おおたまさとし、1973年、東京都生まれ、育児・教育ジャーナリスト
  • 麻生中学・高校卒業、東京外国語大学英米語学科中退後、上智大学英語学科卒業
  • リクルートから独立後、育児・教育媒体の企画編集の従事
  • 各種メディアへの寄稿、講演、メディア出演等幅広く活躍中
  • 中学、高校の英語教員免許及び小学校英語指導者資格、心理カウンセラー資格
  • 私立小学校の英語非常勤講師の経験有り。

「勇者たちの中学受験」の著者でもあり、「勇者たちの中学受験」で見せた詳細な描写もさることながら、本作ではきめ細やかな調査及び取材が光っています。

「勇者たちの中学受験」のレビューは下記記事をご参照ください。

本作の概要

本作は全5章で構成されています。

各章を要約すると以下のような感じでしょうか。

第1章

第1章は東大生のうち公文式に取り組んでいた人の統計データの説明から始まります。

東大生100人に対するアンケートなのでもう少し多くの東大生に聞いてみてほしかったというのが率直な感想ではありますが・・・。

現役の東大生との座談会のやり取りから、公文式のリアルなメリット・デメリットを聞くことができます。

第2章

第2章では公文式で学力が伸びる理由について迫ります。

実際に教室のオーナーや指導者へのインタビューがあり、指導者目線でのお話が聞けます。

様々な方々が指導者として活躍していることが分かりますし、指導者としての悩みは大変興味深いです。

また、実際に使用されている教材も掲載されているため、公文式を検討されている方には非常に参考になるのではないでしょうか。

第3章

第3章では公文式の成り立ちから発展を知ることができます。

元々は創始者の公文公が息子の毅のために、独自のドリルを作成したところからお話は始まります。

その後、目覚ましい勢いで教室が国内展開していくとともに、遂には世界にも公文式が飛び出していきます。

さらには公文の企業としての理念などにも触れることができます。

第4章

第4章では継続して公文式を続けられる子供とそうではない子供について述べられています。

私も含めて自主学習の最たる例が公文式とお思いの方は多いかと思いますが、ここでは保護者の子供に対する接し方についても述べられています。

公文式は学習習慣を身に付けられる最適な教材ではありますが、やはり保護者のサポートがあってこそだと記載されています。

第5章

第5章ではつるかめ算を引き合いに出し、公文式の計算訓練に特化した学習方法に対して問題提起しています。

方程式があればつるかめ算などはすぐに答えを導き出せてしまいますが、方程式を習う前に自分の持てるスキルで何とかして答えを導く姿勢が公文式では失われてしまうのではないかということを危惧しています。

実際に公文式に対する批判的な書籍の紹介もこの章では記載があります。

しかしながら、公文式の学習方法でコツコツ継続する努力の大切さとヒントから類推して独力で正解を導く力が培われ、そのことが他の教科はもちろん運動や趣味においても子供にとって大きな財産になると述べています。

参考になったポイント

個人的に本作を読んで参考になったポイントについて記載したいと思います。

公文式の成り立ち

公文式の起源が創始者の公文公の息子の毅のためであったことを本作を通し初めて知りました。

息子のために独自のドリルを作成し、そこから世界的に展開することとなった公文式にはただただ驚愕するだけです。

その一方で、自分は息子のためにここまでやれるかどうか正直なところ自信がありません(^^;

本作を読んで、息子の学習にもっと積極的に関与しなければならないと自戒するいい機会を与えてくれた本作でした。

公文式のメリット・デメリット

実際息子の公文式のプリントを見ていると、これだけ反復練習すれば計算処理能力は向上するだろうと思っていました。

我が家の長男が約半年間でこなしたプリントの量です(^^;こう見ると結構な量ですね…

実際公文式を始める前と始めた後では格段に計算スピードが上がったと実感しています。

実際に公文式は取り組んだ時間を記録として残すので、取り組んでいた時間が短くなったことが、計算スピードが上がったと思った要因です。

ただし、学ぶことそのものではなく、次の学習内容にいかにして早く進むかが快感となってしまうおそれがあります。

それではせっかく勉強しても学習効果が薄くなってしまいます。

本作の東大生の座談会の中でも、東大生から以下のような発言がありました。

公文式は考える力を養うというよりは、処理能力を高める側面が強いですよね。

おおたとしまさ, “なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?”, 祥伝社, 2017, p.26

どういう分野が出ても、基本問題までは難なくできるんですが、応用問題になったときに手が止まるんです。

おおたとしまさ, “なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?”, 祥伝社, 2017, p.30

公文式は処理能力向上のためと割り切って活用し、論理的思考能力は学習塾で身に付けるなど使い分けが重要だと考えさせられました。

公文式の学習環境について

恥ずかしながら公文式に取り組めば、子供が勝手に自主学習すると思い込んでいました。

しかしながら、実際はそんなことはなく、我が家の長男は中々一人で勉強したがりません(^^;

そこで本書を読んでいたところ、以下のような記載がありました。

公文式は、高学歴の専業主婦を指導者に採用するビジネスモデルであり、専業主婦の母親がそばについて見守ることを前提として作られた教材だ。

おおたとしまさ, “なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?”, 祥伝社, 2017, p.132-133

よくよく考えてみれば自分が小学生の時に自主的にバリバリ勉強していたかと言うとそんなことは全然なく、むしろ友達と放課後はドッジボールに明け暮れていました…(^^;

本作の上記の記載を見て、公文式に集中して取り組める環境をきちんと整えてやることが親の責務だと認識させられました。

公文式は万能ではない

公文式のメリット・デメリットでも述べましたが、公文式は決して万能ではありません。

また、公文式側も万能などとは一言も言ってはおりません。

ただし、テレビでのコマーシャルのイメージや東大生の多くが公文式に取り組んでいたという情報だけが独り歩きし、勝手に公文式に万能感を抱いている人も少なくはないと思います。

実際に息子のプリントの内容と量を見たり、本作を読んだことでこの万能感は払拭されました。

公文式はあくまで一つの勉強ツールで、活用できる場面と活用できない場面があり、それを念頭に置いて適宜取り組めばよいと考えるようになりました。

本作を今後どう役立てたいと思ったか

本作を今後我が家でどう役立てたいかを下記にまとめてみました。

公文式に取り組む目的を明確に子供に伝える

公文式は端的に言えば反復練習です。

実際大量のプリントをこなしていき、計算処理能力が向上していきます。

勉強に限ったことでは無いですが、反復練習は非常に重要であることは間違いがないです。

ただし、反復してスピードを向上させることのみが目的になってしまっては公文式をせっかくやっているのにもったいないと言わざるを得ません。

そこで本作を読み我が家では、計算処理能力はあくまで一つの武器に過ぎず、コツコツ継続して努力する姿勢を得ることと類推する力を得ることが公文式に取り組んでいる目的だと子供に常に意識させるようにしたいと思いました。

地味ではあるが継続的な努力の積み重ねと自分の持ち得る知識や技術で解決へ導く力が、公文式以外の勉強やスポーツ等においても役立つことを子供に伝えていきたいです。

子供への関わり方を再考する

公文式で勝手に学習習慣が身に付くとの思い込みが完全に本作で打ち消されました。

今後息子が公文式に取り組んでいくうえで、どう学習環境を整えていくか夫婦間で話し合いたいと思いました。

ひとまずは私か妻がつきっきりでみるしかないかなと思っております…(^^;

公文式のやめ時を考える

本作の中では名門校の生徒の多くは、公文式に早期に取り組み、早期にやめているケースが多いとの記載もありました。

やはり公文式は計算スピードなどの基礎的な力を養うには非常に効果は絶大ですが、思考力が鍛えられるかというとそこまで鍛えられるわけではないと思います。

私立中の難関上位校を受験するのであれば、思考力も要求されることから、基礎的な能力を公文式で引き上げ、その後進学塾で思考力を鍛えるというのが理想的ではないでしょうか。

中学受験は時間との勝負でもあります。

公文式に使う時間と塾で学ぶ時間を天秤にかけ、公文式をやめて中学受験用の勉強に切り替えるタイミングを図る必要があると本作を読んで思いましたので、どの段階で公文式をやめるか検討していきたいと思いました。

読んでもらいたい人

読んでもらいたいのは以下の方々です。

  • 公文式を検討している保護者
  • 実際に公文式に取り組んでいるが効果を実感できていない保護者

公文式を検討している保護者

本作を読めば公文式の目的と効果をよく理解できると思います。

先ほども申し上げた通り、公文式は万能ではないと思います。

万能だと思って取り組むと期待を裏切られた気持ちになりかねないので、本作で公文式が何かをしっかり理解してから取り組まれることをお勧めいたします。

実際に公文式に取り組んでいるが効果を実感できていない保護者

お子様が公文式に取り組んでいても効果をいまいち実感できていないケースがあるのではないでしょうか。

我が家では自主学習というのを意識しすぎていて、子供に対してもっと関与すべきだったと反省しております。

現在公文式に取り組んでいて、お子様の効果が実感できない保護者の方々は、お子様の公文式にもう少し介入し、学習環境を変えたり学習が進むようアドバイス等を授けてみてはいかがでしょうか。

本作を読めば公文式における保護者のあり方を学ぶことができますので、読むことをお勧めいたします。

まとめ

本作は公文式に対する理解を深める上で非常に有用でした。

また、現役東大生、指導者など多角的な視点から公文式に対する思いを知ることができたのも非常に興味深かったです。

私が本作で参考になったポイントは下記の点についてです。

  • 公文式の成り立ち
  • 公文式のメリット・デメリット
  • 公文式の学習環境について
  • 公文式は万能ではない

また、今後本作をどう役立てたいかは下記の点についてです。

  • 公文式に取り組む目的を明確に子供に伝える
  • 子供への関わり方を再考する
  • 公文式の辞め時を考える

公文式に対して肯定的な方も否定的な方もいらっしゃるかと思います。

塾の先生に公文式について尋ねると否定的なことを仰る方もいらっしゃいますし、逆に公文式の指導者の方に進学塾について尋ねると否定的なことを仰る方もいらっしいます(笑)

立場が異なれば意見が違うのはごもっともなので追及するようなことは致しませんが…(^^;

本作が公文式に対する理解を深める上で有効であることは私自身が実感しておりますので、公文式に対してご興味がある方は是非お読みいただければと思います。

本レビューが少しでもお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

我が家の長男が公文式に通っていることから、本書のタイトル「なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?」に惹かれ、読もうと思いました。

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