我が家では子供の睡眠時間が不足しているのではないかとここ最近気になっております。
早く寝かしつけようとしても中々上手くいかないもの…。
今からこんな状態でもし中学受験するとしたら大丈夫なのかと不安になり、中学受験生の睡眠について調べてみました。
小学生の望ましい睡眠時間9~10時間に対し、中学受験生である10~12歳の平均的な睡眠時間は、8時間41分であり、望ましい睡眠時間からは不足傾向であることが分かりました。(ただし、出典の関係から中学受験生以外も含む睡眠時間であることをご承知おき下さい。)
本記事ではその他睡眠不足による悪影響や睡眠時間を確保する方法についてもまとめてみました。
小学生の望ましい睡眠時間とは?
身体の成長とともに睡眠時間は短くなっていきます。
それでは成長期の真っ只中の小学生はどのくらいの睡眠時間が必要なのでしょうか。
文部科学省の公表している資料によると年齢別の望ましい睡眠時間は、下表のようになるようです。
年齢 | 望ましい睡眠時間 |
0~3ヶ月 | 14~17時間 |
4~11ヶ月 | 12~15時間 |
1~2歳 | 11~14時間 |
3~5歳 | 10~13時間 |
6~13歳 | 9~11時間 |
14~17歳 | 8~10時間 |
18~25歳 | 7~9時間 |
26~64歳 | 7~9時間 |
65歳~ | 7~9時間 |
小学生の期間である6~13歳は9~11時間の睡眠時間が望ましいとのことです。
仮に10時間寝る場合、6時に起床するとしたら、毎晩8時には寝なければなりません。
我が家の子供たちは確実に寝る時間が遅いですね…(^^;
私が読んだ佐藤亮子氏(佐藤ママ)の著書の中でも、子供たちの睡眠時間の確保を最優先にして、逆算してスケジュールを立てているとの記載がありました。
佐藤ママの著書をレビューしましたので是非ご参照ください。
中学受験生の実際の平均睡眠時間は?
実際小学生がどのぐらいの睡眠時間が確保できているのか気になるところですよね?
調査をしたところ、中学受験生だけの睡眠に関するデータというわけではありませんが、内閣府が公表している「子供・若者白書」に下表のようなデータがありました。
分類 | 平均起床時刻 | 平均就寝時刻 |
小学生(10歳以上) | 6時38分 | 21時57分 |
中学生 | 6時41分 | 22時55分 |
高校生 | 6時36分 | 23時42分 |
中学受験の準備が一般的に始まる小学生(10歳以上)に着目すると、平均起床時刻が6時38分に対して、平均就寝時刻が21時57分となっており、睡眠時間は8時間41分であることが分かります。
小学生の望ましい睡眠時間が9~11時間であることを考えると、小学生の睡眠時間は不足傾向にあることがわかります。
また、表のデータは2011年時点のものでやや古く、スマホやタブレットが急速に発達及び普及してきている近年においては、さらに睡眠時間が短くなっている可能性もあります。
我が家の長男もタブレットでyoutubeを見たり、ゲームをするのにはまってしまい、寝るのが遅くなりつつあるのでかなり焦っております…(^^;
朝型と夜型どちらが良いか?
人間には朝方と夜型があるということを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私の場合は怠惰な生活で単純に夜型になっていた時期もありましたが…(^^;
ずばり朝型の人は夜型の人より勉強の成績が良い傾向があるとの研究報告があるそうです。
出典:文部科学省, “早寝早起き朝ごはんで輝く君の未来〜睡眠リズムを整えよう!~”, 2021, p12 https://katei.mext.go.jp/contents2/pdf/R3_keihatsushiryo-student.pdf
さらに文部科学省が行った調査によると、朝食を毎日食べていると回答した子供とそうではない子供を比較すると、毎日朝食を食べていると回答した子供の方が正答率が高いとの結果が出ています。
出典:文部科学省, “令和4年度 全国学力・学習状況調査 調査結果資料【全国版/小学校】, 2022” https://www.nier.go.jp/22chousakekkahoukoku/factsheet/primary.html
この結果は早く寝て、十分な睡眠を取ることで、記憶の整理及び定着を行うレム睡眠を多く出現させることに起因していると考えられています。
睡眠不足による悪影響について
睡眠不足になるとどのような悪影響があるのか調べてみました。
肉体的疲労が回復しない
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、その成長ホルモンのおかげで肉体的疲労が回復されます。
成長ホルモンと言うと成長期に身体の成長に使用されるイメージが強いですが、タンパク質合成を促進し、細胞の修復や疲労回復に役立っています。
成長ホルモンは一般的に午後10時から午前2時に分泌量が多くなると言われていますので、この時間帯に就寝できているかどうかが疲労回復できるかどうかの分かれ道と言ってもいいのではないでしょうか。
疲労感が残っていては、勉強しようにも集中できませんし、学習効率は落ちるでしょう。
成長ホルモンの分泌が不足して発育が阻害される
中学受験期は子供にとって成長期の真っ最中です。
身体の成長のためにも、発育が阻害される要因は取り除いておきたいです。
睡眠不足になると成長ホルモンが分泌される時間も減り、結果的に発育が阻害される恐れがあります。
中学受験期であっても、貴重な成長時期に成長ホルモンの分泌を削ってまでするのは勉強に取り組むのは抵抗があります。
記憶が定着しない
先ほども申し上げた通り、レム睡眠時に記憶の整理・定着が行われています。
一方でノンレム睡眠の時は身体の成長や修復に関連する成長ホルモンが活発に作られています。
人間は眠りにつくとノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返され、睡眠が進むにつれてレム睡眠の出現時間が長くなります。
個人差はあるかと思いますが、日頃から睡眠不足になっていると、記憶の整理・定着を行ってくれるレム睡眠の出現時間も短くなることが予想されます。
また、記憶した後に起きている場合と睡眠をとった場合では、睡眠をとった場合の方が覚えたことを忘れにくくなるそうです。
集中力、注意力の欠如
夜遅くまで起きていると体内時計が狂い、時差ぼけのような状態になってしまいます。
そのため授業中などに眠気を催し、集中力や注意力を欠いてしまい、学習効率が落ちる可能性が考えられます。
体内時計が狂わないようにするためにも、規則正しい生活が求められます。
免疫力が低下して病気になりやすくなる
睡眠不足により体内のホルモン分泌や体温・血圧の調節など、身体の様々な部分に悪影響を及ぼします。
睡眠不足になるとレプチンという食欲抑制ホルモンが減少し、逆にグレリンという食欲増進ホルモンが増えてしまいます。
その結果、深夜に食欲が湧いてきて食べてしまい、太りやすくなってしまいます。
太りやすくなることで、糖尿病や高血圧などの深刻な生活習慣病にかかりやすくなります。
また、睡眠不足に起因して夜型生活になり体内時計が狂ってしまうと、不適切な時間帯に食事を摂ってしまい、より生活習慣病になりやすくなってしまいます。
精神的に不安定となる
脳の偏桃体は不安、恐怖、怒りなどのネガティブな感情を司っています。
睡眠不足になると偏桃体の活動が過剰(興奮状態)となり、不安や抑うつ状態になる傾向があるそうです。
参考:独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター, プレスリリース, 2013.2.14 https://www.ncnp.go.jp/press/press_release130214.html
当然のことながら不安な気持ちや抑うつ状態で学習効率が向上するわけがありません。
中学受験生の睡眠時間を確保する方法について
それでは中学受験生が睡眠時間を確保する方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
睡眠時間から逆算してスケジュールを立てる
寝る時間を最優先に考えて、睡眠時間を確保した上でスケジュールを管理する方法です。
これに関しては、先ほども申し上げた通り、佐藤亮子氏(佐藤ママ)の著書の中でも複数回にわたり触れられています。
睡眠時間を予め差し引いて考えておけば、あとは残った時間をどう割り振るかを考えるのみです。
睡眠時間が確保できないという保護者の方は、試してみる価値はあると思います。
勉強時間を朝にする
夜に長時間勉強することを潔く諦めてしまえば、寝ることに全集中できます。
早く寝た分早く起きて、勉強をするのも一つの方法だと思います。
また、朝型の小学生の方が成績が良いことからも、睡眠時間も確保しつつ成績も向上させられる可能性がある一石二鳥の方法ではないでしょうか。
就寝前のスマホをやめる
寝付きを良くするなどの睡眠の質を上げることは、睡眠時間を確保することにも繋がるかと思います。
私もやりがちなのですが、寝る間際までスマホをいじってしまうことがあります。
スマホなどの液晶画面から放たれる光の中には、ブルーライトと言われる短波長でエネルギーの大きい青い光が含まれています。
このブルーライトのような短波長でエネルギーの大きい光を浴びることによって、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまい、睡眠を妨げてしまいます。
そうなると寝付きが悪くなり、睡眠時間が削られていくという事態に陥ります。
就寝1時間前にはブルーライトを浴びないようにすることが推奨されているようです。
寝る前の運動をやめる
運動をすると適度に身体が疲労し、ぐっすり眠れることがあるかと思います。
ただし、運動をする時間帯が問題になる場合があります。
運動をすると体温、心拍や血圧が上昇し、身体が覚醒してしまって中々眠れなくなってしまいます。
運動をするにしても、寝る直前などは避けたほうが良いでしょう。
休日も生活リズムを変えない
休日でも生活リズムを変えず、体内時計を変えないことが睡眠不足を防ぐ有効な方法だと思います。
人間は平日休日関係なく睡眠が必要です。
休日だからといって睡眠時間を短くしたり、長くしたりすれば体内時計が狂い、時差ぼけ状態になってしまいます。
時差ぼけ状態になると中々寝付けなくなり、睡眠不足に繋がる可能性もありますので、生活リズムを一定に保つことも睡眠時間を確保する上で重要です。
親の声掛けで生活習慣を遵守させる
いくら睡眠時間を確保した上でスケジュールを立てたとしても、それを守らなければ意味がありません。
まだ小学生で子供ですから、スケジュール通りに進むほうが難しいかもしれません。
そんなときは親から声かけを行うのが良いと思います。
我が家は全然スケジュール通りに行かないので常に声かけ状態ですが…(^^;
最近ようやく次に何をすべきかを自発的に考えられるようになってきたかもしれません。
本記事では、中学受験生の睡眠時間についてまとめてみました。
小学生の望ましい睡眠時間9~10時間に対し、中学受験生である10~12歳の平均的な睡眠時間は、8時間41分であり、望ましい睡眠時間からは不足傾向であることが分かりました。
また、睡眠時間を確保する方法としては以下のようなものがありました。
・睡眠時間から逆算してスケジュールを立てる
・勉強時間を朝にする
・就寝前のスマホをやめる
・寝る前の運動をやめる
・休日も生活リズムを変えない
・親の声掛けで生活習慣を遵守させる
子供の成長と学習効率向上のためにも睡眠時間確保に向けて我が家でもこれらの方法に取り組んでいきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。