小学生になってからまたは小学生になる前から何か習い事をしているご家庭は多いのではないでしょうか。
我が家でも息子は小学生になる前から水泳やサッカーをしており、息子本人も毎回のレッスンを楽しみにしています。
しかしながら、中学受験をするのに習い事を続けてていいものかどうか…。
迷われる保護者の方は多いのではないでしょうか?
以下のような判断基準で習い事を続けるかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。
- お子様の習い事に対する思い
- 勉強時間を確保可能かどうか
- お子様の習い事による疲労具合
- お子様の学力の状況
- 中学生でも習い事を続けるかどうか
- お子様にとって習い事が楽しみになっているかどうか
本記事では中学受験に向けて習い事を継続するかどうかの判断基準や、中学受験と習い事を両立させるコツを調べ、自分なりの考えをまとめてみました。
習い事を続けるメリットについて
まずは中学受験の準備期間における習い事を続けるメリットについて考えてみたいと思います。
習い事を続けるメリットは、習い事の継続判断に通じるものがあるかと思います。
習い事を続けることで得られるメリットは決して無視できるものではないのではないでしょうか。
運動不足解消になる
中学受験は単年ではなく複数年かけて準備を行う長期戦になります。
その間小学校の体育の授業だけでは運動不足になることは目に見えています。
文部科学省の令和3年度学校保健統計によれば、男子の肥満傾向児の割合は11歳:12.48%、14歳:10.25%、17歳:10.92%、女子の肥満傾向児の割合は11歳:9.42%、14歳:7.80%、17歳:7.07%となっております。
出典:文部科学省, 学校保健統計調査ー結果の概要https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/1268813.htm
男子及び女子ともに11歳の肥満傾向児の割合が最も高いことが分かります。
一概には言えませんが、中学受験者数が増加している近年において、中学受験が激化し、勉強時間の確保のため運動不足の子供が増加した結果、他の年齢よりも11歳の肥満傾向児の割合が高くなった一因と考えることはできないでしょうか。
また、男子の肥満傾向児は、令和2年度:13.31%、令和元年度:11.11%、平成30年度:10.01%、平成29年度:9.69%、女子の肥満傾向児は、令和2年度:9.36%、令和元年度:8.84%、平成30年度:8.79%、平成29年度:8.72%となっており、近年増加傾向にあります。
この傾向も中学受験の激化による運動不足を表しているのかもしれません。
運動不足解消のために習い事を継続して、身体的な健康を確保することも重要ではないでしょうか。
気分転換になる
先ほども申し上げた通り、中学受験は長期戦です。
ずっと勉強ばかりでは息が詰まってしまい、苦しくなってしまいます。
そんな時は好きな習い事で気分転換してリフレッシュするのも良いと思います。
リフレッシュしてから勉強に臨めば、勉強に対する集中力も向上し、効率的に勉強することが可能になるのではないのでしょうか。
モチベーション維持・向上になる
中学受験の勉強を長期間続けるためには、モチベーションの維持・向上が必要不可欠になります。
そのモチベーションの源が習い事であれば、継続してお子様のモチベーション維持・向上も中学受験を乗り切る一つの戦略になると思います。
特に中学受験自体にそこまで前向きでないお子様には有効ではないでしょうか。
あまり行いたくはありませんが、習い事が大好きなお子様であれば、習い事の継続を条件に中学受験をする、としてみるのも一つの手段ではないでしょうか。
習い事を続けるデメリットについて
続いて習い事を続けるデメリットについて考えてみたいと思います。
最終的にはメリットとデメリットを天秤にかけて、どちらが大きいかをお子様ごとに個別に判断していく以外に他は無いと思います。
勉強時間が削られる
習い事を続けていれば当然のことながら勉強時間がその分削られることになります。
ライバルたちが習い事をやめてその分を勉強時間に当てている・・・。
そんな状況を目の当たりにしてしまうと習い事を続けていていいのか迷いが生じてしまいますよね。
疲労回復が追いつかなくなる
特に運動系の習い事では高学年になればなるほど運動量も増加してくると思います。
そうなると習い事の後にせっかく勉強時間を確保しても、疲れてしまい勉強に集中できなくなってしまうなんてことも・・・。
勉強時間を確保するとしても、習い事の前に確保するなどスケジュールの組み立て方にも工夫が必要になってくると思います。
習い事が中途半端になりモチベーション低下の恐れがある
習い事に情熱を注いでいるお子様の場合、自主的に自宅で練習をしている場合も多いと思います。
しかし、中学受験の勉強に時間を取られ、自主的な家での練習などができなくなり、習い事で思うように上達したり、成果がでなくなってしまうこともあるかもしれません。
そうなると習い事のモチベーションが低下し、それに伴って中学受験まで引きずられるようんいモチベーションが低下することも十分考えられます。
親子間で受験期の習い事に対する向き合い方を話し合う必要があると思います。
習い事をいつまで続けるべきか?
お子様の習い事をいつまで続けるべきかは一番悩むところではないでしょうか?
お子様が習い事を楽しみにしている場合はなおさらです。
そこで以下の視点で考えてみるのはいかがでしょうか。
習い事をやめる期限を予め決めておく
一般的に入塾のタイミングは小学4年生からが多いと思います。
そのため入塾のタイミングで一旦習い事をやめ、中学受験に集中するというパターンです。
ただし、お子様には習い事を始める際にきちんと説明しておかないと親子関係の悪化に繋がる恐れがあります。
また、当然のことながら中学受験に前向きでないお子様から習い事を取り上げると反発される恐れがあります。
事前によくお子様と話し合っておくことが重要です。
状況を見極めて習い事の継続を決める
中学受験期の習い事には様々なメリット及びデメリットがあります。
中学受験をするからと言って一律にやめてしまうのはもったいない場合もあります。
そのため状況に応じて習い事を継続するかどうかを考えるのも一つの手段です。
習い事を継続するかどうかの判断基準は次の項で詳述します。
習い事を続ける判断基準について
中学受験のための準備期間であっても、習い事を続けるかどうかの判断において、最優先されるべきはお子様の意志です。
それを踏まえた上で、下記のような観点で判断していくのが良いのではないでしょうか。
お子様の習い事に対する思い
まずはお子様本人が習い事を続けたいと思っているかどうかだと思います。
なんとなく習い事を始めて惰性でやっている…
というような場合はバッサリとやめたほうが時間的にも経済的にも良いでしょう。
我が家の息子はどの習い事も熱意がすごく、困っているぐらいですが…(^^;
勉強時間を確保可能かどうか
習い事を複数行っている場合や習い事に通う回数が多い場合、勉強時間が確保できなくなってしまう可能性があります。
いくらお子様の意志を最優先としたとしても、勉強時間の確保ができなければ本末転倒です。
特に小学5年生頃からは、塾に通っていれば勉強量は相当な量になることが予想されます。
難関校に挑戦するのであればなおさらです。
習い事を継続しても勉強時間をきちんと確保できるかどうかをシミュレーションしてみる必要があります。
その際には送り迎えの時間、準備の時間、習い事によっては自宅での練習時間などもきちんと考慮すべきです。
お子様の習い事による疲労具合
勉強時間を確保できていたとしても、集中力を持って勉強できなければ意味がありません。
特に激しい運動を伴うような習い事の場合はお子様の疲労具合がポイントになるかと思います。
我が家の息子は本人の希望もあり、水泳、テニス、サッカーを習っていますが、やはり習い事から帰ってくると疲れが見えます。
そして勉強しようと思っても、集中力が続かないことが多々あります。
習い事によるかと思いますが、疲労を伴うような習い事を複数行うのは集中力維持の観点からも難しいと思います。
運動系の習い事をするとしても一つに絞って行うなどの工夫が必要になります。
お子様の学力の状況
お子様の学力が問題なく向上しているのであれば、習い事を無理にやめる必要はあります。
むしろ習い事をやめることでお子様の楽しみを奪ってしまい、中学受験に対するモチベーションまで奪ってしまうような最悪の事態になりかねません。
逆に学力が低下しており、基礎的な問題すらも満足に解けないような場合はやめざるを得ないと言えるでしょう。
お子様の現状の学力を把握するためにも、定期的に塾などで開催されているテストに参加することをお勧めいたします。
我が家の息子もテストに参加して、現状の学力を把握するように努め、それから学習計画を考えるようにしております。
中学生でも習い事を続けるかどうか
お子様が中学生でも続けていきたい習い事の場合は、やはり無理にやめるのは避けるべきと言えるのではないでしょうか。
今後も続けていきたいと熱望している習い事をやめさせてしまい、中学受験に対するモチベーションまで奪うことは避けたいところです。
習い事があるから中学受験を頑張れるというお子様もいるはずです。
きちんとお子様の声に耳を傾けましょう。
お子様にとって習い事が楽しみになっているかどうか
習い事自体が楽しみになっているお子様もいるかと思います。
我が家の息子も習い事に行く際は、非常に表情が明るく、毎回楽しみにしているのがヒシヒシと伝わってきます。
習い事が気分転換や運動不足解消になっているのであれば、継続する価値は十分あると思います。
中学受験と習い事を両立させるコツとは?
それでは中学受験と習い事を両立させるコツはあるのでしょうか?
中学受験と習い事は「時間」と言う観点で考えればトレードオフの関係性にあります。
(中学受験と習い事に限ったことではありませんが。)
結局のところ「選択と集中」で何にどれだけ時間を使うか?を考える以外無いと思います。
そして中学受験の勉強と習い事のちょうどよいバランスを親子で探っていくしかないでしょう。
習い事を減らす
複数習い事をしている場合は、習い事を減らして勉強時間を確保することが考えられます。
お子様の意思を尊重した上で、習い事の優先順位を付けて親子でどの習い事を選択するか考えることをお勧めいたします。
塾のオンライン講座や家庭教師を利用する
時間をいかにして生み出すかという観点で考えると、塾のオンライン講座や家庭教師の利用も有効です。
通塾にかかる時間を節約し、その分を勉強時に充てることが可能になります。
特に塾が遠い場所にあるほど有効です。
ただし、オンライン講座や家庭教師はお子様との相性もあるため、無料体験などを利用して、継続可能かどうかを見極める必要があります。
スケジュール管理を行う
時間を有効に使うという観点から、スケジュール管理は外せません。
これもただ何となくざっくりと1週間のスケジュール管理をするのではなく、きちんと1日1日の時間単位での管理が有効です。
実際我が家でも時間単位のスケジュール管理を導入し、勉強の効率が向上し、きちんとこなせるようになりました。
ちなみに我が家では写真のようなリビガクのマイプランボードを購入し、スケジュールを見える化してきちんと息子に把握させるように工夫しています。
ちなみにマイプランボードはこんな感じです。
一週間のスケジュールをコンパクトに書くことが可能で、邪魔にならない程よい大きさです。
体調管理に注意を払う
体調不良になってしまったら、せっかくスケジュール管理をしても無意味になってしまいます。
日頃の体調管理が重要になってきます。
朝夕2回体温を測るなどして体調の変化に早めに気づけるよう工夫することも必要だと思います。
規則正しい生活習慣を確立する
体調管理を行う上で、規則正しい生活習慣は欠かせません。
また、規則正しい生活習慣の上に学習習慣は築かれるものだと思います。
規則正しい生活を送るからこそ勉強時間と習い事の時間をきちんと確保でき、結果的に中学受験と習い事の両立に繋がります。
保護者が塾や習い事の送り迎えを行う
塾でも習い事でも保護者が送り迎えを行うことは有効だと考えます。
何故なら帰り道に寄り道して時間を浪費したりすることを防げるからです。
特に寄り道癖があるお子様には有効だと思います。
また送り迎えの間の隙間時間を活用し、塾でその日に学ぶ内容や学んできた内容の確認を行えば、お子様の学習効率や記憶の定着の向上に繋がるのではないかと思います。
我が家では塾に送り届ける際にその日に学ぶ内容を確認し、勉強モードに頭を切り替えさせるようにしています。
お子様の学習状況を常に把握する
お子様の学習状況は常に把握しておきたいです。
把握できていないとどのくらい学習進度が遅れているのかにも気づくことができません。
万が一学習進度が思わしくない場合は、最終的には思い切って習い事を全てやめるという選択を迫られるかもしれません。
どの程度の学力がついているかを把握するためにも、定期的に塾で開催されるテストには参加しておきたいところです。
本記事では中学受験に向けて習い事を継続するかどうかの判断基準や、中学受験と習い事を両立させるコツを紹介してきました。
習い事を続けるかどうかの判断基準としては以下のことが考えられました。
- お子様の習い事に対する思い
- 勉強時間を確保可能かどうか
- お子様の習い事による疲労具合
- お子様の学力の状況
- 中学生でも習い事を続けるかどうか
- お子様にとって習い事が楽しみになっているかどうか
保護者としては好きな習い事を変わらず続けさせてあげたいと誰しもが思うはずです。
しかし勉強時間が確保できなければ中学受験で望む結果を得ることはできません。
難しい決断だとは思いますが、お子様の意志を可能な限り尊重しつつ、親子で納得するまで話し合うしかないと思います。
我が家でもそのような時期が来ると思うと気が重いです・・・(^^;
最後までお読みいただきありがとうございました。
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