2020年から新学習指導要領により小学校でも英語教育が導入されました。
また中学受験で英語入試を導入する中学校も徐々に増加してきています。
そんな背景から早いうちからお子様に英語教育を受けさせたいと思われる方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
特にお子様をインターナショナルプリスクールに通わせてみたいという方もいるかと思います。
そんなインターナショナルプリスクールの月々の支払いは、もちろん幅はありますが、最低6万円以上の費用は覚悟しておいたほうがよいです。
しかし実際に息子をインターナショナルプリスクールに通わせた私から申し上げさせて頂きますと、「通わせて良かった!」が本音です。
主な良かった点は以下になります。
- 英語の発音及びリスニングが抜群に良い
- 授業形態のおかげで積極性が身につく
- 自分の意見をはっきり明確に伝える癖がつく
- 海外の方に対しても物怖じしない
特に英語の発音及びリスニングは間違いなくTOEIC840点及び英検準1級を保有する私よりも確実に上です(羨ましい・・・)。
受験英語教育の末路を体現したのが私で実用的な英語教育を体現したのが私の息子といったところでしょうか・・・。
ちなみに小学生になってすぐに英検5級を受けさせてみましたが、楽々合格していました。
ただし、多くのメリットがある反面、デメリットが存在することも否めません。
そこで今回はインターナショナルプリスクールについてまとめてみました。
インターナショナルプリスクールとは?
インターナショナルプリスクールとは一体どういうところなのか・・・?
こんな疑問を持つ方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
私も息子を通わせるまでは正直なところ良く分かっておりませんでした(笑)
インターナショナルプリスクールの特徴について簡単にまとめてみました。
インターナショナルプリスクールの概要
インターナショナルプリスクールには厳密な定義は存在しないようですが、基本的には英語環境下で保育を行う施設であると考えれば良いと思います。
息子が通っていたインターナショナルプリスクールでは、先生は全員ネイティブの方々で授業はもちろんお昼休憩や遊ぶ時などの日常のコミュニケーションも全て英語です。
英語の授業だけではなく、英語圏の生活までも体験できるのは非常に魅力的です。
毎日英語漬けの環境下で英語をひたすら聞き、英語で相手に伝えることが求められます。
もちろん先生方も一人一人の英語のレベルに合わせて喋ってくれるので心配する必要はありません。
各施設によるかと思いますが、息子が通っていたインターナショナルプリスクールはバイリンガルのスタッフもいるので親としては安心でした(笑)
インターナショナルプリスクールは日本の幼稚園に相当するのか?
日本にあるインターナショナルプリスクールは原則として文部科学省に認可された幼稚園でも厚生労働省に認可された保育園でもありません。
実際に息子が通っていたインターナショナルプリスクールは塾や予備校的な扱いとなっていました。
つまり幼保無償化の対象外でした・・・。
ただし、保育部分に関しては幼保無償化の対象となりました。
プリスクールによっては扱いが異なるようなので、幼保無償化の対象になるのか事前に確認をしておきたいところです。
インターナショナルプリスクールの保育形態
多くのインターナショナルプリスクールは午前10:00前後から始まり、昼食を挟んで14:00~15:00ぐらいで帰宅というのが一般的なスケジュールではないでしょうか。
また多くのインターナショナルプリスクールは、週何回通うかを選択することができます。
できるだけ多くの回数を通わせて英語能力を向上させたい・・・。
しかし当然のことながらその分お値段も高くなる・・・。
こんなジレンマに苛まれますが、我が家では月曜日から金曜日まで週5回通わせる決断をしました。
幼児期における語学能力の習得というのは目を見張るものがあります。
今この時期に伸びる能力をできるだけ伸ばしてあげたいという思いから週5回息子を通わせました。
経済的にきつかったですが今となってはこの決断は間違っていなかったと考えております。
幼稚園や保育園との違いについて
先にも触れましたがインターナショナルプリスクールでは全てのコミュニケーションを英語で行います。
ここが最大の違いです。
もちろんネイティブの先生方は保護者にも英語でコミュニケーションを取ってきます(笑)
また授業形態も幼稚園のように先生が前に立ち、各机に子供が座って受けるのではなく、先生を中心として半円状になって授業を受けます。(もちろん机に座って授業を行う場合もありますが、半円状になって授業を受けるスタイルの方が通常でした。)
先生と生徒、生徒と生徒の距離が常に近いです。
発言する際も生徒同士が非常に近い距離で先を争うように挙手制で発言するため、自然と積極性が身についたと思います。
また年度によりますが、生徒の半数以上はネイティブのファミリーで海外に来たかのような錯覚に陥ります。
息子もイギリス人ファミリーと仲良くなり、海外の方とも自然に接することができるようになりました。
親である私の方が海外の方と接するときに躊躇してしまいますね・・・。
インターナショナルプリスクールのメリット
インターナショナルプリスクールに通うメリットについてまとめてみたいと思います。
実際に通わせていた保護者からすると、幼児期に英語に触れておくことが非常に重要であると痛感させられました。
英語の発音及びリスニングが抜群に良い
まずは英語の発音とリスニングが抜群に良くなることです。
ネイティブの先生と普通に会話しているのを初めて見た時の驚きは忘れません。
そして発音が日本人の発音とは異なり、自然なアクセントやリエゾンができており、自分の英語とは雲泥の差があると思い知らされました・・・。
やはり幼児期に毎日のように英語に触れることで、ネイティブの発音とリスニング能力を手に入れられたのではないかと思います。
授業形態のおかげで積極性が身につく
先ほども申し上げましたが、その授業形態から積極性が身についたと思います。
授業では我先にと挙手し、英語で自分の伝えたいことを伝える。
この繰り返しのおかげで自己主張を堂々とできるようになったのではないかと思います。
これはプリスクールによって授業形態が異なるので、一概には言えませんが、息子の積極性は間違いなくインターナショナルプリスクールの授業形態のおかげだと考えています。
自分の意見をはっきり明確に伝える癖がつく
こちらも授業形態に関連するところや英語圏でのコミュニケーションの恩恵だとは思いますが、自分の意見をはっきり明確に伝える癖が付いたと思います。
また、かならず自分の意見を言った後に理由を伝えるような癖がついたため、幼いながらに非常に論理的な思考が形成されたのではないかと考えています。
結論を言ってから理由を補足する話し方は、今後の人生における入試や就職活動の面接、仕事などにおいて十二分に活かせると思います。
海外の方に対しても物怖じしない
私自身仕事上で国際会議等に出席すると、海外の方とコミュニケーションを取る際に躊躇してしまうケースがあります。
情けない話ですが、海外の方とのコミュニケーションに慣れていないのが最大の原因です。
しかしながら息子は、インターナショナルプリスクールでのネイティブの先生はもちろんのこと、公園等で海外のファミリーの方とも普通にコミュニケーションを取っています。
保護者の私の方が焦ってしまいました(笑)
これは英会話能力がインターナショナルプリスクールで鍛えられたこともそうですが、インターナショナルプリスクールでの英語圏の生活に慣れたことも大きな要因ではないかと考えています。
インターナショナルプリスクールのデメリット
逆にインターナショナルプリスクールのデメリットについてまとめてみました。
デメリットの感じ方には、かなり個人差があるかと思いますが、実際に感じていることを率直に書きたいと思います。
費用が高い
後ほど詳細に触れますが、とにかく費用が高い・・・。
言ってみれば私立の小学校に前倒しで通っているような感覚です。
ただし費用が高く感じるかどうか個人差がかなり大きいと思います。
何故なら息子が通っていたインターナショナルプリスクールの生徒の世帯のほとんどはかなりの富裕層だと思われるからです。
実際保護者が経営者や医者の方々が多かったと思います。
さらに送り迎えの際の車を見たり、住んでいるところなどを聞くと明らかに富裕層の方々でした。
このような富裕層の方々から見れば、費用などは些細なことなのかもしれません。
しかし私のような一般世帯では涙ぐましいやりくりをしながら通わせていたのが実態です・・・。
定員が少ない
これはインターナショナルプリスクールによって異なるため一概には言えませんが、少人数を売りにしているインターナショナルプリスクールは少なくないと思います。
そのため一般的な幼稚園と比較すると生徒の定員が少ないです。
実際息子が通っていたインターナショナルプリスクールは大盛況で枠がなく、来年度新規生徒の受け入れをしないようです。
定員に空きがあるときに即決して入会を決めないとすぐ枠が埋まってしまう可能性はかなり高いと言えます。
それだけ皆さん幼児期の英語教育に関心があるということなのでしょう。
定員が少ないのは裏を返せば濃密な英語教育を受けられるというメリットにもなり得ます。
問い合わせをして定員に空きがあったら覚悟を持って入会を即決しましょう!
日本語能力が劣ってしまう可能性がある
一般的な幼稚園と比較するとどうしても日本語能力は劣る傾向にあるかと思います。
これは単純に日本語に触れている時間と英語に触れている時間の違いが反映されているだけとも言えます。
そのため、ご家庭で絵本の読み聞かせや、保護者による日本語の指導は必須と言えます。
実際に息子が小学校に入学してから、同級生と比較するとやや語彙力などは劣っているかなと感じる場面があります。
ただし息子は国立の小学校に通っているため周囲のレベルがかなり高いというのはありますが・・・。
規律が緩い
一般的な幼稚園と比較すると規律はかなり緩いのではないかと思います。
日本の幼稚園では綺麗に整列したり、先生の指示に従うことが重んじられていると思います。
はるか昔のことですが私自身が通っていた幼稚園はそうでした。
一方インターナショナルプリスクールでは、先生次第のところはあるかと思いますが、多少行儀が悪くても先生は積極的に注意しません。
かなり自由な教育方針とも言えますね・・・。
インターナショナルプリスクールでは、先生からこうしなさいというよりも、自分でどうするかが求められます。
それゆえに自主性が育つという側面がありますが、自律できないと悪い点にもなり得ます。
また集団で何かをするというのも少ないように感じます。
日本と英語圏の生活やコミュニケーションの違いと言えばそれまでですが、一言で言えば「自由奔放」というのがインターナショナルプリスクールの特徴です。
つまりご家庭での躾が重要になってきます。
インターナショナルプリスクールに通うためには?
息子が通っていたインターナショナルプリスクールの入会までの流れは、無料体験をした後、入会しました。
入会に当たっては何か入会基準のようなものがあるかと当初は思っておりましたが、息子の英語力や保護者の英語力を尋ねられたりということはありませんでした。
インターナショナルスクールの場合は、生徒の英語力と保護者の英語力が求められるのが一般的ですが、インターナショナルプリスクールではここが違う点かと思います。
最近はインターナショナルプリスクールの人気が高まり、息子が通っていたインターナショナルプリスクールは来年度新規生徒の受付をしないと聞きました。
このようにインターナショナルプリスクールは定員がそもそも少ないので、入会するなら早め早めの決断が求められます。
また紹介したのはあくまで息子のインターナショナルプリスクールの事例ですので、入会したいと思うインターナショナルプリスクールに事前に確認することをお勧めします。
インターナショナルプリスクールの費用について
先ほども触れましたがインターナショナルプリスクールの費用について述べたいと思います。
私のような庶民からすると「高い!」というのが本音です・・・。
我が家の場合ざっくり計算ですが、月々約7万円、3年間通いましたので、
70,000 円/月 × 12 月/年 × 3 年 = 2,520,000 円
その他入会費、教材費、施設費もかかります。
ちなみに比較のために公立及び私立中学校の費用を下記グラフで示してみました。
出典:文部科学省, 平成30年度子供の学習費調査の結果について(令和元年12月18日)https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf
上記グラフは文部科学省の学習費調査の結果から作成いたしました。
学習費総額=学校教育費+学校給食費+学校活動費となっています。
学習費総額に着目すると私立中学は約140万円で、3年間通うと約420万円となります。
月々の支払いに割り戻すと約11.6万円となります。
140万円の中には学校納付金や学校外活動費なども含まれるため単純比較はできませんが、私立中学に通わせているのに近い感覚になるかと思います。
実際家計は火の車でした・・・。
また、首都圏にあるインターナショナルプリスクールの月々の費用を調べてみると、約6万円から約12万円とかなり開きがあることも分かりました。
希望のインターナショナルプリスクールがあったとしても、費用が高過ぎると躊躇してしまいますよね・・・。
詳細は各インターナショナルプリスクールのホームページをご確認ください。
インターナショナルプリスクールの費用が高い原因は?
それでは何故インターナショナルプリスクールの費用がこんなに高いのか?と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これはそもそも日本の認可保育所や幼稚園のように、インターナショナルプリスクールの施設運営費等が補助の対象となっていないことが大きな要因のようです。
例えば東京都では私立学校施設整備費補助金(私立幼稚園施設整備費)があり、学校法人が設置する私立幼稚園や認定こども園に対し、新築・増築・改築、耐震補強工事、防犯対策工事等に関して補助金が出ています。
参考:東京都生活文化スポーツ局, 私立学校施設整備費補助金(私立幼稚園施設整備費)(令和4年5月25日)https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/shigaku/0000001027.html
しかしながら、学校法人が設立していないインターナショナルプリスクールはこのような補助の対象からは外れてしまいます。
そのため土地、建物などの施設整備費用を全て自前で用意する必要がありこれが大きな負担となっています。
インターナショナルプリスクールは幼保無償化の対象になるのか?
ご存知の方も多いかと思いますが、2019年10月から幼児教育・保育の無償化が始まりました。
この制度の対象者は3歳児から5歳児(幼稚園、認定こども園は満3歳児から)、又は住民税非課税世帯の0歳から2歳児となっています。
また、幼稚園の預かり保育部分、認定こども園、保育所、認可外保育施設等は保育の必要性の認定が必要になります。
保育の必要性とは保護者の就労や病気などで日中家庭での保育ができない場合に認定を受けることかが可能です。
無償化の範囲は細かい規定があり、金額も幅がありますが、月額37,000円が基本です。
実際息子のインターナショナルプリスクールでもチャイルドケア(保育)は、月額37,000円の無償化の恩恵を受けることができました。
ただし、プリスクール部分については無償化の対象外でした。
インターナショナルプリスクールのスタッフに聞いてみたところ、プリスクールに関しては塾という扱いで幼児教育・保育無償化の対象外とのことでした。
つまりチャイルドケアを必要としないのであれば、幼児教育・保育無償化の恩恵に預かることができないということです。
インターナショナルプリスクールによって扱いが異なるようなので、事前に自治体行政機関とインターナショナルプリスクールの双方に確認することをお勧めします。
それならばチャイルドケアだけでいいのでは?という思いにかられるかと思いますが、プリスクールとチャイルドケアでは教育内容が全く異なります。
チャイルドケアも英語環境下ではありますが、プリスクールのように授業があるわけでもなく、絵本の読み聞かせ程度でした。
我が家ではプリスクール終了後、延長保育的な感じでチャイルドケアを利用していたのでプリスクールとチャイルドケアでは全く内容が異なることを痛感しております。
そもそもの目的が異なるので当然と言えば当然ですが、料金が高いだけにチャイルドケアでも積極的に英語で何かしらの教育を・・・と少し期待してしまいますよね・・・。
本記事では、インターナショナルプリスクールについて紹介してきました。
我が家の息子を見ている限りインターナショナルプリスクールに通わせてよかった!と現時点では自信を持って言えます。
繰り返しになりますが良かった点は以下になります。
- 英語の発音及びリスニングが抜群に良い
- 授業形態のおかげで積極性が身につく
- 自分の意見をはっきり明確に伝える癖がつく
- 海外の方に対しても物怖じしない
ただし、せっかくインターナショナルプリスクールに通って身についた英語でのコミュニケーションも使わなければ徐々に失われてしまいます。
そのためにも我が家ではインターナショナルプリスクールにあるアフタースクールに通わせ、自宅でも継続して英語学習を行っています。
インターナショナルプリスクールの費用は確かに高いです。
しかしながら幼児期に身に付けられる発音とリスニング能力には目を見張るものがあります。
幼児期という限られたお金では変えられない時期に子供の将来を考えて先行投資するのも悪くないと思います。
もちろん家計は苦しくなりますが・・・。
今後も息子の英語教育に注力するとともに、英語関連の資格取得に二人三脚で取り組んでいきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
合わせてこちらもお読みください!